SNSでつながる前に、自分自身とつながろう

みなさん、こんにちは。

心理カウンセリング空の関口です。

先日、山にハイキングにいった際「山での携帯電話の利用方法」についての看板を見かけました。

その看板には、登山中は携帯電話はバッテリーの消耗が激しくなると書かれており、この文章を読んだとき、携帯電話も心も同じだな~と感じました。

インターネットとスマートフォンが普及したおかけで、SNSをとおしていろいろな人とつながれるようになりました。

SNSは、いつでもどこでも誰とでもつながることができるから、相手のことを知ることができ、いろいろな情報を見ることができて、楽しいですよね。

きっと、誰かとつながっているときは心も安心ですよね。

しかし、もし大震災や大規模停電が発生しスマホが使えなくなったとき、そのつながりはどうなるでしょうか?

そして、SNSつながっていることが安心と感じている人は、SNSがつながらなくなったとき、心はどうなるのでしょうか?

今日は「SNSでつながる前に自分自身とつながろう」と題してブログを書いていきます。

目次
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登山中にスマホの電源をOFFにする理由

登山中は。スマートフォンの電源をなるべくOFFにすること。

なぜならば、山の中や谷間などの電波が届かないところでは、スマホはバッテリーは電波を探すために消耗してしまうから。

「私のスマートフォンの電池は1日持つから大丈夫」と思い、スマホの電源ONにしたまま山の中へ。

そして、緊急事態が発生しスマホで助けを呼ぼうとしたときに、バッテリー切れで通話できなかったという事例もあるそうです。

最近は携帯3社とも山の中でも電波がつながるようになりましたが、それでも、基地局の陰になる斜面や谷間などでは電波は届きません。

電波につながりたくて、スマホのバッテリーは消耗されていく。

この案内を読んだときに、スマホとSNS時代の私たちに心も同じだなと感じました。

つながろうとするから疲れる

インターネットとスマートフォンが広がった情報化時代。

その情報化時代で一番変わったことがコミュニケーションのありかたです。

以前であれば電話やメールでやりとりしていたことが、SNSが登場したことにより誰とでもつながれるようになりました。

Instagramでお気に入りの写真を投稿したり、フェイスブックで友達に「いいね」したり、LINEでグループトークができたり、SNSを使うことで、いつでもどこでも誰とでもつながれるようになりました。

しかし、いつでもどこでも誰とでもつながれるようになった反面、スマートフォンは誰かの投稿や通知ばかり。

友達がインスタに投稿したら写真を見て感想を入れて、フェイスブックに投稿したら「いいね」をおして、LINEグループでは、たわいもない会話がダラダラと続けられている。

誰かの投稿やスマホの通知に気と時間を使い「いいね」とは思わないのに「いいね」を押して、グループトークに参加しないと仲間から嫌われてしまうからと頑張ってトークを交わして、何かを考える時間を失っていく。

SNSに投稿している内容と、その人のあり方が乖離していて、人間関係が不安定になっていく。

SNSで誰かと無理につながろうとすると、心は疲れていく。

まるで、山の中でつながる電波を探してバッテリーを消費していくスマホのように。

つながっていないことへの不安

SNSでつながることが前提の社会だから、誰ともつながっていないと孤独や寂しさの感じると思う。

みんながSNSで盛り上がっているなかで、自分だけがつながっていないのは、やっぱり不安。

でも、SNSの中で周りにあわせてピエロみたいに自分を演じて心が疲れてしまう人は「つながる」という意味を考えてほしい。

SNSで誰かとつながっていることが、本当に安心なことなのでしょうか?楽しいことなのでしょうか?

もしかしたら、SNSで誰かとつながることが安心で楽しいことではなく、寂しくて孤独で不安だからSNSでつながっているだけではないでしょうか?

SNSで誰かとつながり忙しくスマホを操作することで、何か考えることを避けようとしていませんか?

ミヒャエル・エンデの「モモ」一節をご紹介します。

「とりわけ、こういうおもちゃは細かなところまで至れり尽くせりに完成されているために、子供が自分で空想を働かせる余地が全くありません。

ですから、子供たちは何時間もじっと座ったきり、ガタガタ、ギーギー、ブンブンとせわしなく動き廻るおもちゃの虜になって、それでいて本当は退屈していて眺めてばかりいます。

けれど、頭の方が空っぽでちっとも働いていないのです」

~ミヒャエル・エンデ『モモ』より引用~

もしかしたら、SNSで誰かとつながることが安心なのではなく、本当は自分自身とつながれていないから寂しいのではないでしょうか?

SNSでつながる前に自分自身とつながろう

もちろん、家族や親しい友人、気の合う仲間など、SNSでのつながり純粋に楽しめるのであれば、引き続きSNSを楽しめばいいと思う。

ただ、人が投稿した写真や文章を見て気分が落ち込んでしまう人、SNS映えするように自分を演じてしまい疲れてしまう人は、誰かとつながることよりも、まずは自分自身とつながってみませんか?

自分とつながるとは具体的にどういうことか?

それは、いまの自分がどう感じて、どう思い、どう考えるのかを自分自身と対話をしてみること。

誰からどう思われるのか?ではなく、まずは自分がどう思っているのか?を知ること。

SNSでどう見られるか?ではなく、まずは自分自身がどうありたいか?を考えること。

インスタ映えしそうなことをするのではなく、自分自身が心からやりたいと思っていることをやってみること。

自分とつながるために、自分自身と対話をするためのひとりの時間が必要になる。

SNSに慣れた人には、自分と対話する時間は孤独で寂しいと感じるかもしれない。

でも、自分自身とつながることができたとき、SNSで自分を演じることも寂しさを埋めることも不要になる。

なぜならば、本当の安心とは自分が自分自身とつながっているときに感じ得るものだから。

基地局から発せられている電波とつながっていれば、スマホも安心して使うことができる。

心も一緒で、自分自身とつながっていれば今の自分にとって本当に必要なことにエネルギーと時間を注ぐことができるようになるものだから。

まとめ

最近、SNSが関係している人間関係の悩みが多いように感じます。

SNSで友達に誹謗中傷されてしまった、私の投稿に誰も「いいね」してくれない、友人がSNSで書いている内容と、その友人と実際にあって話しているとき内容が違いすぎて、友人を信用できなくなったなど。

SNSで自分自身がどう思われているか?ばかりを気にしてしまい、自分自身はどうしていきたいのか?が見えていない。

他人からどう思われるか?を気にかけることも大事だけれど、それよりもっと大事なことは、自分自身がどう思っているのか?ということ。

誰かとつながる前に、自分自身とつながってみよう。

自分が思っていることと自分が表現していることが一致したとき、はじめて自分らしくなれるものだから。

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