みなさん、こんにちは。
心理カウンセリング空の関口です。
もうすぐで新年度ですね。
新年度は、子ども達の進級・進学を迎える時期。
中学・高校へと進学をする子どもがいる親御さんは、子どもにスマホを持たせるかどうかを悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
我が家も、4月から中学1年生になる息子にスマホを持たせるかどうかを悩みました。
「情報を扱う能力」・「コミュニケーション能力」が未熟な中学1年生にスマホを渡すと、「ゲームばかりするのではないか?」・「SNSでトラブルに巻き込まれるのではないか?」・「スマホ依存症になるのではないか?」と心配になります。
できれば、高校生まで「スマホを持たせたくない」が私の本音です。
しかし、他の友達が既にスマホを持ち、SNSなどでコミュニケーションを交わしじめている状況のなかで、スマホを持っていない理由で仲間のコミュニケーションに参加できないのは、息子の立場では「さびしい」ことであることも理解できます。
そこで、我が家では子どもにスマホを持たせる前に、「スマホ利用方法についての誓約書(スマホ利用のルール)」を作成し、子どもにルールの説明と署名をさせることにしました。
今日は「子どもにスマホを持たせる前にルールを共有しよう」と題して、我が家で作成した「スマートフォン使用方法についての誓約書」の紹介をします。
スマートフォン使用方法についての誓約書(利用のルール)
私は、これからスマートフォンを使用するにあたり、下記の約束(ルール)を守ることを誓約します。
利用料金について
あなたのスマホの契約プランは「1回10分間の無料通話」と「1GB/月のデータ通信」です。プランを越えた利用をした場合と「有料アプリ」をインストールした場合に発生する追加料金分は「おこづかい」から支払います。
日常生活において
・睡眠の「1時間前」には、スマホ・タブレットの操作をやめること
>理由:睡眠前のスマホ・タブレットの操作は、交換神経優位となり睡眠の質が低下します。睡眠の質が低下すると思考力・記憶力も一緒に下がるから
・勉強中は、スマホの電源を必ず「OFF」にすること
>理由:勉強中のスマホ操作・LINE通知音は、集中力が途切れ記憶力が低下するから
・自宅でのゲーム・動画などの視聴は、共有タブレットで時間を決めて行なうこと
>理由:スマホの長時間利用は、首・肩・手に負担がかかり、学校生活での怪我のもとになるから
外出先において
・外出中は、スマホをカバンの中に入れて持ち歩くこと
>理由:落下により破損、盗難などの防止になるから
・外出先で使用する際は、周りに注意して使うこと
>理由:ながらスマホで怪我をしたり、事件・事故を起すのは、とてももったいないことだから
・外出先でのゲーム・動画視聴は極力しないこと
>理由:外出先でのゲーム・動画視聴は、1GB/月をすぐに使い切るから
SNS(LINE)利用において
・SNSで人の誹謗中傷を絶対に書き込まないこと
>理由:SNSの何気ない中傷が、想像以上に相手の心を傷つけ追い込むから
・SNSでトラブルに巻き込まれた場合、すぐにお父さん・お母さん・先生に相談をすること
>理由:SNSのトラブルは、ひとりで抱え込まず一緒になって考えることが大事だから
・SNSでは、あなたにとって「大切な人」・「必要な人」とだけつながるようにすること
>理由:信頼関係がある人とつながることで、はじめてSNSは楽しめるものだから
・SNSでは、必要以上のグループに参加しないこと
>理由:参加グループが多くなると、それだけ「あなたの時間」が少なくなるから
スマホの解約について
・お父さん・お母さんは、あなたが上記のルールを守れるかどうかを見ています。
・ルールに意見がある場合は、その都度相談してください。
・もし、ルールが守れない場合はスマホを解約します。その際は文句を言わないこと。
それは、スマホよりも、あなたにはあなたの身近にいる人やものを大切にし、色々な体験・経験をとおして学び感じ得てほしいからです。
・スマホの小さな画面の中よりも、あなたの目の前に広がる大きな世界を楽しもう!
・ゲームのキャラを育てるよりも、あなたはあなた自身を育てていこう!
・SNSで多くの人とつながるよりも、あなたの身近にいる「友」との「会話」や「遊び」を 大切にしていこう!
・あなたが、心から楽しめること、打ち込めること、感動をすることに、あなたの時間を使っていこう!
私は上記の約束を理解し異論はありません
平成 年 月 日
名前
誓約書を書かせる本当の目的
子どもに誓約書を書かせたところで、子どもはすべてのルールを守ることが難しいでしょう。
「守れないルールの誓約書を、子どもに書かせて何の意味があるの?」と思われるかもしれません。
しかし、この誓約書の本当の目的は、子どもがルールが守れるかどうかではなく、ルールを守れないときに「親がなぜ注意し、叱るのか?」を明確にしておくところです。
例えば、親子の間でスマホ利用のルールがない場合、親は「スマホやめなさい」の一点張りになってしまいます。
親に注意されても、子どもは「なぜ、スマホをやめる必要があるのか?」がわからなため、スマホ操作を続けます。
そして、最後は親が感情的になり「やめなさい!」・「スマホを取り上げるぞ」という、親にとっても子どもにとっても疲れるコミュニケーションに陥ります。
子どもがスマホを持つ前に、スマホの利用のルールとその根拠(理由)を親子で共有すること。スマホの利用ルールを守れないとき、親に注意・叱られる理由を明確にしておくことで、子ども自身の反省を促すことができます。
なんでも自由にできるスマホだからこそ、使い始める前に、しっかりとしたルールの設定が必要になるのです。
まとめ
情報化時代の子ども達は、難しい時代を生きていると感じます。
インターネットが普及する前は、自分の思いや考えを相手に伝えるために「どうすれば相手に伝わるのか?」を考え、相手に伝わる文章を書く必要がありました。
インターネットやスマホが普及し、SNSがリアルタイムで使えるようになると、文章ではなく「ひと言」で何度もコミュニケーションを交わすようになりました。
そして、誰ととも「ひと言」で何度もコミュニケーションが交わすから、スマホを手放すことができなくなり、スマホ依存症へとつながっていきます。
中学生にとってもスマホは便利なツールで、スマホを持つメリットもたくさんあります。
しかし、中学生は「情報を扱う能力」・「コミュニケーション能力」がまだまだ未熟です。親が気をつけておかないと、子どもはスマホに使われるようになってしまいます。
これからが伸び盛りな子ども達だからこそ、自分の身近にいる人とのコミュニケーション、体験や経験から学ぶこと、心から打ち込めることを楽しんでもらいたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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