自己正当化の罠|イソップ寓話『狼と仔羊』が教える人間関係

    カウンセリングSORAの関口です。

    これまでの自分自身の人生を振り返るとともに、多くの方々から寄せられた人生相談を思い返す中で、私は「人生をより良く生きるためには、人としての生き方を学ぶことが大切だ」と実感しています。

    人としての生き方を知ることで、これから歩むべき道が少しずつ見えてくるからです。

    そこで、みなさまの人生に少しでも役立つヒントをお届けできればと思い、人としての生き方に学べる書籍を引用しながらブログを綴っています。

    しばらくの間は、「イソップ寓話」からの引用をもとに、生き方について一緒に考えていきたいと思います。

    目次
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    今日の言葉

    イソップ寓話より引用

    155)狼と仔羊
    仔羊が川で水を飲んでいるのを狼が見つけ、もっともらしい口実を設けて食べてやろうと思った。そこで川上に立つと、お前は水を濁らせ、俺が飲めなくしている、と仔半に言いがかりをつけた。仔羊が、ほんの唇の先で飲んでいるだけだし、それでなくても、川下にいて上流の水を濁すことはできない、と言うと、この口実が空を切った狼は、「しかしお前は、去年俺の親父に悪態をついたぞ」と言った。
    一年前はまだ生まれていなかった、と仔羊が言うと、狼の言うに「お前がどんなに言い訳上手でも、俺としては食べないわけにはいかないのだ」悪事を働くことが決まっている人の所では正当な弁明も無力である、ということをこの話は説き明かしている。
    【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

    自己正当化の罠|イソップ寓話『狼と仔羊』が教える人間関係

    狼は、仔羊を食べるための理由が欲しかった。

    そこで、仔羊にあれこれと難癖をつけ、自分の行動を正当化しようとします。

    けれど、仔羊にすべて言い返されてしまい、最後は力づくで食べてしまったのでしょう。

    人間の世界にも、こういう人はいます。

    いろいろと理由をつけて問題を指摘してくる人。

    そんな人に解決策を示しても、今度は別の視点から新たな問題を持ち出してくることがあります。

    もしかすると、その人は本当に問題を解決したいのではなく、自分の正しさを示したいだけなのかもしれません。

    その思いが強くなりすぎると、「自分が正しい」と言うためだけに、わざわざ新しい問題を作り出してしまうこともあります。

    そして、多くの場合、自分がそうしていることに気づいていません。

    まるで、仔羊を狙う狼のように。

    『イソップ寓話集』の「狼と仔羊」を読みながら、そんなことを感じました。

    今日の問いかけ

    「自分の正しさを疑えていますか?」

    私たちは誰もが「正しくありたい」と思うものです。

    しかし、その思いが強くなると「誤り」を見つけようとします。

    もし、自分が「正しい」相手が「誤り」と感じとき、まずは自分の「正しさ」を疑ってみましょう。

    「正しさ」は人それぞれ違うものだから。

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