自分を構成する5つの要素

みなさん、こんにちは。

心理カウンセリング空の関口です。

あなたは「自分を変えたい」と考えたことはありますか?

きっと、誰もが人生のなかで1回は「自分を変えたい」と考えることがあるのではないでしょうか。

前回のブログでも書きましたが「自分を変えていきたい」という相談を受けることがあります。

「自分を変えたい」と思うことは、私はとてもすばらしいことだと思います。

他人を否定するのではなく、環境を変えようとするのでもなく「自分自身を変えていきたい」という気持ちは、とても前向きな心だからです。

しかし、具体的に「自分のどこをどうやって?変えればいいのかがわからない」から、どうすることもできずにカウンセリングに相談に来られる方が多いと感じます。

もしかしたら、あなたも「自分の変える方法」を悩んで、このブログにたどり着いたのではないでしょうか?

そこで、今日は『「自分を変える5つのポイント」についてブログを書いていきます。

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自分を構成する5つの要素

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人生に行き詰まっているとき、物事が思いどおりにならないとき、そんなときに「自分を変えたい」と思いますよね。

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しかし、誰もが自分のことを自分が1番わかっているようで、自分が1番わからないものです。

いったい、自分とは何者なのでしょうか?

私は、妻から見れば夫であり、子から見れば父親であり、両親から見れば子供です。

「自分を変えたい」とひと言で言っても、自分とはいろいろな要素で構成されています。

今回は自分を構成する要素を以下の5分類に別けて考えていきます。

  • 物理的要素(体)
  • 人間的要素(社会)
  • 環境的要素(置かれた場所)
  • 人生的要素(時間)
  • 精神的要素(心)

物理的要素(体)

自分の外見上の見た目が物理的要素です。

まず、自然界のなかでは、私たちは人間(哺乳類)という名の動物です。

男女の性別があり、過ぎゆく時間の中で、誰もが子として生まれ、やがて死んでいく存在です。

人間ひとりひとりに身体があり、ひとりひとりに異なる顔と性格があります。

人間的要素(社会)

自分の役割やあり方が人間的要素です。

私たち人間は1人では生きていけません。

人は誰もが人間社会の中で生きています。

人は、誰もが母親から産まれるので、必ず母親と父親がいます。

生まれた子供は成長につれて学校にいき、会社に入り、誰かと結婚して夫婦になり、子が生まれて親になります。

人は自分自身の成長プロセスと、自分の居場所や人と関わりにより役割が変わります。

両親から見れば子であり、妻から見れば夫であり、上司から見れば部下であり、先生から見れば生徒であり、お客様からみれば担当者であり、近所の人から見れば近所の人です。

自分は1人のようで、関わる相手によって色々な役割があるのです。

環境的要素(置かれた場所)

自分が存在する場所が環境的要素(置かれた場所)です。

自分は必ずどこかの場所に存在します。

その場所は、必ず地球の中にあり、朝晩は自宅に居場所があり、昼間は会社や学校などの行き場所があり、そこには人間関係もあります。

また、自分がいる場所には自然界の現象があり、晴れたり雨だったり、時には台風や地震が起こることがあります。

人生的要素(時間)

自分がこれまで歩んできた道、今この瞬間、これから歩む道が、人生的要素(時間)です。

人には必ず過去と未来があります。

ただ、人が生きていられるのは、誰もが「今」だけです。

そして、過去に何があったのか?は1人ひとりが記憶していますが、これから何が起こるのか?未来は誰にもわかりません。

精神的要素(心)

自分の認知や感情、考え方や言動などが精神的要素(心)です。

人間は1人ひとりが、価値観も感じ方、考え方も言動も違います。

人間は、同じ絵を見ているようでも「老婆」と認知したり「若い女性」と認知したりして、「これは老婆だ」・「これは若い女性だ」と「どっちが正しいのか?」と議論することができます。

老婆のパラダイムシフト

これは、人間1人ひとりの精神的要素(心)が異なるためです。

余談ですが、動物が何かについて考えたり議論したりしないのは、動物は一匹一匹精神的要素(心)が完全に一致しているか、それとも、心の要素が存在しないのかのどちらかだと思います。

自分で「変えられる」ことと「変えられない」こと

自分とは様々な要素の集合体です。

では、「自分を変える」ためには、どの要素をどのように変えればいいのでしょうか?

残念ながら、「この要素をこう変えればいい」というような、正しい答えはありません。

なぜならば、1人ひとりの要素が異なり、置かれた環境や悩みや問題も異なるからです。

ただ、2つ共通して言えることがあります。

ひとつは、各要素には「変えられる」ことと「変えられない」ことがあること。

ふたつめが、各要素の「変えられない」ことを「変えよう」とすると、それが苦しみになるということです。

先ほどの5要素の中で「意識的に変えられる」ところをご紹介します。

物理的要素(体)

物理的要素で意識的に変えられるところは、以下の3点です。

  • 表情
  • 筋肉
  • 姿勢

表情は「笑顔」を作ろうと思えば意識的な笑顔になります。

筋肉は鍛えれば引き締まります。体重はその結果として変えることもできます。

姿勢は、顔を上げ背筋を伸ばすことができます。

上記以外のところは、動物の本能的なもので変えることができません。

例えば、心臓の鼓動を意識的に早くすることはできないですよね。

「性格を変えたい」と言う人がいるのですが、性格とは、長所も短所も含め、その人のらしさであるので変えるものではありません。

それでも無理して性格を変えようとすると、長所も短所もなくなり、その人らしさもなくなってしまいます。

もし、それでも「性格を変えたい」と思うのであれば、変える必要があるのは「性格が変われば物事がうまくいく」という考えの方です。

人間的要素(社会)

人間的要素で意識的に変えることができるのは、自分のあり方です。

人間関係がうまくいかないとき、関係性がうまくいかない原因は相手にあると考えて、相手を変えよう・正そうとしてしまいます。

しかし、相手も同じように考えているので、お互いが正しさを主張して、お互いが自分の正しい方向へ相手を変えようとするので、結果としてお互いが何も変わりません。

人間関係の中で、以下の点を意識することで自分のあり方は変えることができます。

  • 相手をありのまま受け入れること
  • 相手を正そうとするのではなく、わかろうとすること
  • 心を割って話し合い、おたがいの合意点を見つけること
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環境的要素(置かれた場所)

環境的要素で意識的に変えることができるのは以下の点です。

  • 居場所(住まい・会社・学校)
  • 人間関係(友人・会社・学校)

居場所も人間関係自分で変えようと思えば、いつでも変えることができます。

ただ、そのときの「変えいたい動機」が重要になります。

以前「会社のコミュニケーションに疲れたから、農業をやりたい」という相談を受けたことがあります。

その人は「自然の中で農業をすれば、コミュニケーションが楽になる」と考えていました。

しかし、「農業をすればコミュニケーションが楽になる」という動機で農業をはじめたら、必ず失敗します。

なぜならば、自分の育てた野菜を人に売るというコミュニケーションはもっと大変だからです。

人は居場所や人間関係を変えることで、自分の課題から逃げだそうとしてしまうことがあります。

もちろん、置かれた状況によっては物理的に居場所を変える必要があります。

しかし、居場所が人間関係が変わっても、自分の課題は残り続けるので、結果として、違う居場所になっても同じ課題に直面することになります。

よって、居場所や人間関係を変えようと思うときは、まず「変えいたい動機」を明確にすることをオススメします。

人生的要素(時間)

人生的要素で意識的に変えることができるのは以下の点です。

  • 過去の意味づけ
  • 未来の描き方
  • これからの行動

過去に起きた出来事を変えることはできません。過去の出来事を変えようとするのが後悔です。

ただ、過去に起きた出来事の意味を変えることはできます。

例えば、過去にうつ病になったというマイナスの出来事も、そこから何か学ぶことができ、それがこれからの人生に活かせるようになれば、うつ病になったという出来事はプラスの意味に変わります。

また、未来はどう描くかは自由に変えられますが、未来そのものを変えることはできません。

なぜならば、未来は今日の延長線上にあるからです。

未来を具体的に変えていくのが「これからの行動」です。

未来のマイナスの出来事(不安・絶望)を考えて、今日を生きていけば未来は暗いものになります。

未来のプラスの出来事(夢・希望)を描いて、今日を生きていけば、未来は明るいものになります。

今日という1日をどう生きるか?で、過去の意味を変えることも未来をつくることもできるのです。

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精神的要素(心)

精神的に要素で意識的に変えることができるのは【思考】です。

私たちは、とある物事を認知したとき、以下のプロセスで瞬時に処理しています。

1.認知(見る・聞く・嗅ぐ)
  ↓
2.記憶(過去の経験則)
  ↓
3.価値観(自分のルール)
  ↓
4.感情(好き・嫌い)
  ↓
5.思考(考える)
  ↓
6.行動・言葉(受け入れる・逃げる・戦う)
  ↓
7.能力(経験値→記憶・価値観へ上書き)

そして、多くの場合、認知から行動・言動までのプロセスを無意識で処理をしています。

もちろん、物事が自分の思いどおりに流れていれば、この一連のプロセスで問題はありません。

しかし、物事が思いどおりにならないときに【思考と行動】のプロセスを意識的に変える必要があります。

以前、息子の肉まん嫌いを克服するブログを書きました。

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息子が肉まんを嫌いになったのは、息子がまだ小さいときに、肉まんを食べたあとにノロウイルスにかかり辛い思いしたことが原因でした。

それ以来、息子の記憶には【肉まんを食べる=辛いこと】とインプットされ肉まん嫌いになりました。

息子も成長してきたので「肉まんを嫌いになった事実」を伝えました。それから息子は考え「肉まんを食べてみる」ことにしました。

その結果、息子は肉まんが食べられるようになりました。

「肉まん=嫌い」という息子の無意識のプロセスを疑い、意識的に考え直し【思考】、実際に肉まんを再び食べたことで「肉まん=おいしい」という記憶に上書きできた事例です。

記憶と価値観が変われば、感じ方【感情】が変わり、感じ方が変われば思考も言動も変わっていきます。

「自分を変える」とは、理想を明確にして構成要素を変えていくこと

物事が自分の思いどおりになっていれば、誰も「自分を変えたい」とは思いませんよね。

「自分を変えたい」と思うときは、必ず物事が自分の思いどおりなっていないときです。

では、自分の思いとはどんな思いなのでしょうか?

「自分を変えるとき」のポイントは、自分の理想(思い)を明確にしたうえで、構成要素を変えていくことです。

例えば、「職場の人間関係で悩んでいる」とき、自分の理想が「職場の人間関係をよりよくしていきたい」だとします。

人間関係をよりよくしていきたいという、自分の理想を現実化していくためには、以下の要素を意識して少しずつ変えていきます。

  • 職場の人と接するときは、姿勢を正して笑顔になろうとすること
  • 相手から好かれようするのではなく、相手を変えようとするのでもなく、相手を受け入れ理解しようとすること
  • この悩みは、職場の問題ではなく、自分のコミュニケーションを見直す機会と捉えること
  • 勇気を出して自分からコミュニケーションを図ること
  • 「好き・嫌い」で職場の人を見るのではなく、どのようにしたら自分の理想の職場環境になるのか?を考えて、現実化に向けて1歩を踏み出してみること

自分の理想が明確になり、自分で変えられるところがわかれば、あとは少しずつチャレンジしていくだけです。

もちろん、すぐにはうまくできないですが、それでもあきらめずにチャレンジしていけば、周りの見え方・感じ方が少しずつ変わっていき、その結果として「自分が変わった」とはじめて思えるのです。

まとめ

「自分を変えたい」と思うことは、とてもすばらしいことです。

なぜならば、物事が自分の思いどおりにならないときに、他人を否定するのではなく、環境を変えようとするのでもなく、自分自身を変えることで未来を変えていこうとする姿勢だからです。

ところで、「自分が変われた」と思うときは、どんなときだと思いますか?

それは、今まで悩んでいたことや苦しいと感じていたことが、もう苦しみでなく悩みでもなくなったときです。

自分の心が成長したときが、自分が変われたときです。

自分を変えたいと思ったときは、自分の理想に向けて構成要素の変えられるところを少しずつ変えていきましょう。

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