みなさん、こんにちは。
心理カウンセリング空の関口剛史です
心理カウンセリングは「悩みを相談して、解決してもらえるところ」というイメージが強いようです。
しかし、心理カウンセリング空では「悩みを解決すること」ではなく「悩みを解消すること」を大切にしています。
悩みを解消することで、もうそのことで深く悩む必要性がなくなるからです。
今日は「悩みは解決するものではなく、解消するもの」について書いていきます。
悩みの解決と解消のちがい
解決と解消は似たような言葉ですが意味は異なります。
解決とは
問題のある事柄や、ごたごたした事件などを、うまく処理すること。また、かたづくこと。
~デジタル大辞泉より引用~
解消とは
今までの状態や関係、約束などが消えてなくなること。また、それらをなくすこと。
~デジタル大辞泉より引用~
悩みの解決と解消のちがいは、悩みをうまく処理して片付けるか、悩みが消えてなくなるかの違い。
心理カウンセリング空で目指すところは、悩みの解決ではなく悩みを解消することにあります。
悩みは解決することではなく解消すること
私たちが抱える悩みとはどんなことなのでしょうか?
私たちは、1人1人性格も価値観も置かれている状況も異なるため、抱える悩みはひとつひとつが異なります。しかし、悩みに共通して言えることは、悩みとは「その人の理想と現実のギャップ」であることです。
安易に悩みを解決しようとすると、多くの場合、他者や環境を変えようとします。しかし、表面的に悩みを解決しても、また同じようなことで悩むのは、心の中で根本的に解消されていないからです。
以前、職場の人間関係に馴染めないで悩んでいたAさんのライフ・カウンセリングを事例をご紹介します。
Aさんは、職場の人間関係に馴染めないで転職を繰り返していました。
大卒で入った最初の会社で、人間関係に馴染めず「この会社の人達と自分は合っていない」と思い転職。
しかし、次の会社でも、その次の会社でも、同じように人間関係に馴染めず転職を繰り返してしまいました。
3社目に転職したあたりから、Aさんは「もしかしたら職場の人間関係に問題があるのではなく、自分に問題があるのかも・・・」と思い始めたそうで、とある心理カウンセリングを受けました。
そのカウンセリングでは「Aさんは悪くない、あなたに合う職場を探せば大丈夫」という解決策を教えてもらったため、Aさんはカウンセラーの言われるままに3社目も退職。しかし、次のアルバイト先でも人間関係に馴染めずに、最後は家に引きこもるようになってしまいました。
Aさんはしばらく引きこもっていましたが「この状況を変えていきたい」と思ったそうで、空のカウンセリングに申し込みました。
Aさんのお話を聞いていたとき「悩みの本質は、人間関係に馴染めないことではなく、自分を抑え周りに合わせすぎているところにあり、Aさんの本当の理想は、自分らしく自信を持って、人に喜ばれるような仕事をしていきたい」という想いでした。
そこで、Aさんの理想に近づくために「自分らしく自信を持って表現すること」をテーマにカウンセリングを続けていきました。その結果、Aさんは新しい職場で自分として仕事できるようになりました。
アインシュタインは「いかなる問題も、それをつくりだした同じ意識によって解決することはできない」と語っています。言葉を言い換えると「意識を変えないと問題は解決できない」という意味になります。
Aさんは、人下関係に馴染めない問題を解決するのではなく、自分らしく仕事することに意識を変えたことで、理想は現実となり、当初の悩みは自然と解消されました。「人間関係で悩むことはあるけれど、以前のように深く落ち込むことはない」とAさんは言っていました。
心から見ると、悩みの解決は現状維持で、悩みの解消は成長が伴うものです。
悩みを抱えたときは、その悩みを乗り越えて解消できるように、自分と向き合いながら意識を変えていることが本質であり、心理カウンセラーには、その悩みを解消できるようサポートすることが求められるのだと思います。
まとめ
情報化時代となり、いろいろな情報を入手できるようになったことで、安易な解決策を伝える人と求める人が増えているように感じます。
しかし、安易な解決策は安易な結果しか伴わず、本当の理想に気づくことも、心の成長も伴いません。
自分が本当に望んでいることに気づけず心も成長しないから、結局は、また同じようなことで悩んでしまうものです。
せっかく悩むのだから、その悩みを解決するのではなく、もうそのことで悩まないよう解消するために、自分と向き合っていきましょう。
心は悩みをとおして成長していくものだから。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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