みなさん、こんにちは。
心理カウンセリング空の関口剛史です。
情報化社会になり、社会の変化が早い時代になってきました。また、「観測史上初」が普通の言葉になったように、気候変動も激しい時代にもなりました。
これからは、早く激しく変わる時代になり、心に不安を抱える人が増えてきます。その不安感が強くなりすぎると不安症などにもつながります。
変化の早い時代には、心に抱く「変わることへの恐れと、変わらないことでの恐れ」を理解して、 自分の未来のために、自分自身を変えていく勇気をもつことが大切になります。
今日は「変わることへの恐れと、変わらないことでの恐れ」について書いていきます。
変わることへの恐れ
変化が激しい時代は、心の不安感が強くなる時代。
基本的に人間は、今の自分を保ちたいという気持ちが強く、誰もが新しい変化、変わることに対して不安を抱くもの。
新しい変化、未知の世界など、今まで自分が経験したことがない出来事に対して、自分が適応できるかどうかがわからず、不安を強く感じる。
言い方を変えると、変化すること変わることが恐いのでなく、変化に対して自分が適応できるかどうかがわからないから、不安や恐れを感じる。
その不安感が強くなると、変わることよりも、安心な現状維持を選択する。
現状維持が優先されると、変わることの不安や恐れから逃れようとし「どう変えていくか?、どう対応していくか?」よりも、「なぜ、できないか?」が優先され、今の自分を保とうとする。
もちろん、現状維持も選択肢のひとつ。しかし、現状維持を選択し続けると、今度は「変わらないことでの恐れ」を強く感じるようになる。
変わらないことでの恐れ
現状維持を選択することで、新しい変化への不安や恐れを回避することができる。
しかし、次に「変わらないことでの恐れ」を心に抱くようになる。
変えることが恐くて、現状維持を選択したとしても、周りの社会や環境などは、どんどん変化していく。四季は移り変わり、「変わりたくない」と思っている自分自身も年齢を重ね老いていく。
諸行無常、世の中の一切のものは常に変化し生滅して、永久不変なものはない。私たちは、変化の流れを止めることはできない。
その変化の流れの中で「変わらない」でいること自体が、実は大きな不安になってくる。
「変わることが恐い」でも「このままの自分でいることも恐い」と、相反する不安や恐れが心の中で強くなると、不安症になり、すべての物事に対して不安を抱いてしまう。
もし、「新しく変わる恐さ」と「変化しないでいる恐さ」のどちらかを選択しなくてはならない場合、あなたはどちらの恐さを「受け入れる」ことができますか?
どちらの「恐さ」を克服した方が、あなたのこれからの人生が変わると思いますか?
変えるべきものを変える勇気をもって、新しい1歩を踏み出そう!
人生が順風満帆で、すべてが思い通りであれば、何かを変える必要はない。しかし、人生が苦しいとき、いつもうまくいかないときは、何かを変える必要がある。
「変えなくてはならない」ことは頭では理解している。しかし、心が変化を恐れている。そういうときは、もうひとつの「変わらないことへの不安や恐れ」も感じてみよう。
そして、今までの自分を変えていきたい、これからの人生を変えていきたいと心から思うのであれば、「新しい変化への恐れ」を受け入れ、勇気を出して新しい1歩を踏み出してみよう。
神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。
変えるべきものを変える勇気を、そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えて下さい。
~ニーバーの祈り~
私たちは、変化の流れを止めることはできない。しかし、その変化の流れのなかで、変えるべきもの理解し、変えていく勇気を、私たち1人ひとりが心の中にもっている。
過去と他人は変えられない。
しかし、いまここから始まる未来と自分は変えられる。
~エリック・バーン~
私たちが変えることができるのは、自分とその未来だけ。
新しい変化に不安や恐れを感じたときこそ、勇気を出して未来に向けて、新しい小さな1歩を踏み出してみよう。
今日の小さな変化を受け入れることで、心は安定し未来の大きな変化につながっていくものだから。
まとめ
心が不安でいっぱいのとき、その不安を紐解いていくと、大体が「新しく変わることへの不安」と「変わらないでいることでの不安」が一緒になっています。
「変わる」「変わらない」どちらを選択しても不安だから、心が不安でいっぱいになってしまうのです。
神学者のニーバが「変えるべきものを変える勇気を・・・」と神に祈ったのは、人間は誰もが新しい変化を恐いと感じるからです。
だからこそ、自分とここから始まる未来を生きていくために、勇気を出して新しい1歩を踏み出すことでしか、変化に対する不安や恐れを克服することはできないのです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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