みなさん、こんにちは。
心理カウンセリング空の関口剛史です。
当ホームページの人気ブログは「考えることをやめるのではなく、考え方を変えること」です。
新型コロナウイルスの影響による社会変化のなかで、考えても答えを見いだせず疲れてしまい「もう、考えることをやめたい」と考える人が増えています。
考えることの対局として感じることがあります。
「考えるな、感じろ」という有名な台詞があるように、思考 vs 感情・知性 vs 感性と2者択一の位置づけをされますが、これからの時代は思考と感情を両立させることがポイントになると思います。
今日は「思考と感情を両立させる方法」について書いていきます。
”考えること”と”感じること”の違い
まずは、思考と感情の言葉の意味を調べてみましょう。
感情
- 物事に感じて起こる気持ち。
- 外界の刺激の感覚や観念によって引き起こされる、ある対象に対する態度や価値づけ。快・不快、好き・嫌い、恐怖、怒りなど。
~デジタル大辞泉より引用~
思考
- 考えること。経験や知識をもとにあれこれと頭を働かせること。
- 哲学で、広義には、人間の知的精神作用の総称。狭義には、感覚や表象の内容を概念化し、判断し、推理する知性の働きをいう。
- 心理学で、感覚や表象の内容を概念化し、判断し、推理する心の働きや機能をいう。
~デジタル大辞泉より引用~
感情とは、とある出来事に対して、内面から沸き起こる喜怒哀楽の感覚。思考とは、とある出来事に対して、道筋を立てて考える何かを判断すること。
感情が強い人は、感じたことを優先して世界を見るので、感覚的にすぐに動ける反面、ネガティブな感情に振り回される傾向がある。
思考が強い人は、考えた結果で世界を見るので、道筋が立てられれば論理的に動ける反面、道筋が立てられないと考えすぎて動けなくなる傾向がある。
思考と感情を両立させる方法
人間は、自分が考えたことと感じたことの両面が一致すると、その出来事が腑に落ちる。
逆に、出来事に対して、解決に向けた道筋を考えられないと考えすぎて疲れてしまう。ネガティブな感情を抱くと怒りや不安で心がいっぱいになってしまう。
そのとき、思考的な人は考えることをやめようとし、感情的な人は感じないように心を押し殺そうとする。
確かに、思考を止めて感情を押し殺すことができれば、その出来事に対してマイナス思考やネガティブ感情を手放すことができるのかもしれない。しかし、思考と感情を止めてしまったら、その出来事から逃げ出すだけで何も気づけない。
もちろん、置かれている状況によっては考えず感じずに逃げることも必要。しかし、いつも逃げているようであれば、時には立ち止まって、その出来事を直視し自分としての答え(気づき)を見つけるために考え感じようとすることが、その状況を乗り越えるためには重要になる。
人間は、自分が考えたことと感じたことの両面が一致すると、その出来事が腑に落ちる。
思考と感情を両立させる方法は、考えることと感じることを2者択一の並列で捉えるのではなく、ひとつひとつの直列で認識することがポイント。
具体的には、出来事が起きたときに、まずは自分はどう感じるのかの感情を捉えたうえで、どうしてそう感じたのかを思考する。次に思考した結果を、改めてどう感じるかを問い直すことで、思考と感情が徐々に一致し、最後は腑に落ち納得ができる。
起きた出来事に対して「どう感じるのかを考えて、考えたことを改めてどう感じるか?」なんて、きっと面倒だと思うことでしょう。私もそう思います。
繰り返しになりますが、人間は、自分が考えたことと感じたことが両立すると、その出来事が腑に落ちます。そして。腑に落ちてしまえば、もうそのことを考え続けることも感情的に振り回されることもなくなります。
面倒でも、日々自分と向き合い対話しながら、思考と感情を両立できるようになれば、結果として楽なことにつながるのです。
出来事に対して自分で納得ができるようになれば、起きた出来事や他者を変える苦しみがなくなるのだから。
まとめ
新型コロナウイルスにより、社会不安が大きいなかでの新しい変化は、先のことを考えても答えを見つけられずに、不安や恐れを強く感じてしまう人が多くなると思います。
その社会のなかでは、考えることをやめようとし、感情を押し殺そうとして、いまの自分を守ろうとするものです。
しかし、人間は「変わること」も「変わらないこと」も、どちらも不安を抱きます。
だからこそ、今の出来事を受け止めて、自分の感情や思考を両立させて、自分としての指針を持つことが、先の見えない時代には必要になるのではないでしょうか。
あなたの心の中にある本当の思いや答えはGoogleの検索では見つかりません。あなたの思いや答えは必ずあなたの心の中に隠れています。
あなたがあなたの心を知るためには、思考と感情の両立させることがポイントになると、私は思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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