ダメな自分を変える方法

    みなさん、こんにちは。

    心理カウンセリング空の関口剛史です。

    いきなりですが、みなさんに質問です。

    みなさんは、自分は「できる人間」だと思いますか?、それとも自分は「ダメ人間」だと思いますか?

    先日「自分はダメ人間のため、自分を責め肯定できない」「ダメな自分を変える方法を教えてください」というご相談を受けました。

    確かに「自分はダメだ」と思っていたら、自分を肯定することは難しいですよね。

    でも、いったい自分のどこがダメなのでしょうか?、何を基準としてダメだと言い切れるのでしょうか?

    実は、本当にダメなのは自分自身にあるのではなく、その思考パターンにあります。

    よって、ダメな自分を変えるには、ダメな思考パターンを変えることです。

    目次
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    自分のダメなところはどんなところ?

    「自分はダメ人間のため、何もできない。そんな自分を責めて、自分を肯定できない」というご相談をいただくことがあります。

    以前、「ひきこもり状態」の20代男性のカウンセリングを担当したことがあります。

    彼にはマイナスな出来事が起こる度に「どうせ自分はダメな人間ですから・・・」という口癖がありました。そして、その口癖がさらに彼の心を追い込んでいました。

    カウンセリングのなかで「自分のダメなところはどんなところ?」と彼に質問をしてみました。すると、彼から「正社員で働けないところ」という答えが返ってきました。

    彼には「正社員で働けない=ダメな人間」という思い込みがありました。それは、父親から「正社員で働けない人間は、ダメ人間だ」と言われ続けきていたからでした。

    確かに、父親が言うように正社員で働けた方が理想なのかもしれません。

    しかし、正社員として働けないからと自分を責めダメ人間だと思い込み、家に引きこもっていたのでは本末転倒です。

    実は、この私(関口)も最近はダメ人間です。

    最近「トランペット」の練習をはじめました。しかし、まったくもって音が鳴りません。

    吹奏楽部でトランペットを担当している息子からは「ダメだね」といわれ続けています。

    「トランペット」という基準では、私もダメダメ人間で、できない自分を責めて、自分を肯定することもできません。

    本当にダメなことは?

    社会には、正社員でない人もいれば、トランペットの音が鳴らない人もいます。

    人間は完璧ではありません。だから、誰にだって「ダメ」なところはあります。

    ただ、「ダメ」に対する自分の思考パターンには2種類あります。

    ひとつが「ダメ」だから行動をやめてしまうパターン、もうひとつが「ダメ」だからこそ行動を続けようとするパターンです。

    正社員で働けなくてひきこもり状態になってしまった彼は「ダメ」だから行動をやめてしまうパターンでした。

    「正社員になれない」なら「とりあえずアルバイトからはじめてみよう」と、ひとつの「ダメ」を「あきらめて」違う行動に踏み出せればいいのですが、彼の心の中では「ひとつのダメ」が「すべてのダメ」に拡大解釈されていました。

    本当にダメなのは「ひとつのダメ」を「すべてのダメ」へと拡大解釈し行動をやめてしまう思考パターンです。

    この思考パターンに陥ると、些細なことでもすべてがダメに感じてしまうので、「ダメ」だからこそ行動を続けようとするパターンに切り替えていくことだ大事です。

    ダメな思考パターンを変えよう!

    私はトランペットが鳴らないダメ人間です。だから「トランペット」をあきらめれば、ダメ人間から脱却できます。

    でも、最初に「トランペット吹きたい」と思ったからこそ、いま「音が鳴らないこと」にダメだと感じているのであれば、ダメな自分を一旦受け入れて、音が鳴るまで日々練習するしかありません。

    できない自分を認めて、わからないことやコツなどを息子に教えてもらい1歩1歩進めていくことで、何かが変わりはじめます。

    この間、「トランペットは、息で鳴らすのではなく、唇を震わせるために息を使う」というコツを教えてもらったとき、はじめて「プー」という音が鳴りました。

    ダメでできない自分が少しだけできるようになりました。そういうときの気持ちはなぜか「うれしい」や「楽しい」と感じるものです。

    もし、自分が完璧な人間だったら、できることがあたりまえでとなり「うれしい」や「楽しい」という感じを味わうことができません。

    完璧でないダメな自分だからこそ日々の行動を積み重ねて、なにかができる喜び、なにかを成し遂げる楽しみが味わえるのでないでしょうか。

    ちなみに、引きこもりだった彼はアルバイトから仕事をはじめ、仕事の楽しさを思い出し、自分でも仕事ができるという自信を得ながら、社員として働けるようになりました。

    ダメな自分の方が、未来の可能性は大きいもの。

    「ダメだ」と言って歩みをとめるのでなく、ダメな自分を受け入れて、ダメをできるに1歩ずつ変えていこう。

    物事をそうやって考えてみよう。ダメな自分を楽しんでみよう!

    まとめ

    人間は心のどこかで完璧な自分を求めています。

    しかし、完璧を強く求めれば求めるほど、ダメな自分が浮きだってきます。

    そして、自分は完璧になれないからと、ダメを理由にして歩みを止めてしまいます。

    自分はダメでいいじゃない。ダメで不完全だからこそ、そこに伸びしろがあるんだよ。

    ダメな自分を素直に受け入れて、ダメな自分を少しずつ育てていこう。そして、そのプロセスを楽しんでいこう。

    いつか「自分のダメ」は「自分らしさ」に変わるものだから。

    ここまでお読みいただきありがとうございました。

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