多様性とは主張も批判もしないこと

みなさん、こんにちは。

心理カウンセリング空の関口剛史です。

最近「多様性」という言葉をよく見聞きします。

その言葉を聞いたとき、いつも「多様性とは主張も批判もしないことでは?」という感じになります。

今日はそのことについて書いていきます。

目次

多様性とは主張も批判もしないこと

最近、多様性という言葉を見聞きするけれど、多くは多様性を主張しているように感じます。

本来、多様性とは「異なるものが幅広く存在する」という意味で、そこに良しも悪しもない。

それなのに、最近の多様性は「多様性を認めろ!」という主張的な感じなものが多く、逆に、自分達の存在や価値を認めない社会を批判しているようにも聞こえる。

私が尊敬する二宮金次郎には以下の言葉があります。

90〕 陰陽は相対
翁のことばに、火を制するものは水だし、陽を存立させるものは陰だ。世の中に富者があるのは貧者があるためだ。この貧富の道理は、寒暑・昼夜・陰陽・水火・男女すべて同じことで、みんな持ち合って存続するものだ。これがまた循環の道理になる。

【引用 二宮翁夜話(上) 福住正兄:原著 佐々井典比古:訳注】

人間には色々な考え方や価値観や生き方があっていいと思う。

みんな持ち合って存続すればいい。

それなのに、僕らは「何かが良い」「これが正しい」と声を上げるとき、必ずそれとは反対の物事を否定してしまう。

その方が物事がわかりやすく伝わえやすいから。

でも、本当の多様性とは、主張も批判もせずに、ただ「ある」を受け入れていくことだと思う。

陽を正義として主張し、陰を悪として否定するのではなく、陽があるから陰がある。

ただそれだけ。

良いも悪いもなく、陰と陽のどちらもまずは受け入れることができたとき、はじめて循環の道理がうまれるのだと思う。

まとめ

SDGsや多様性など、なんとなく心地よい言葉が溢れているように感じます。

もちろん、SDGsや多様性を考えることは重要です。

しかし、その心地よい言葉を言うことで思考停止になってしまうのは本末転倒な話です。

自分の主張や他者の批判をするのは多様性ではないですよね。

多様性は、とてもいい言葉ですので、大事なときに意味を理解して使いたいものです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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