「ライオンの皮を被ったロバ」に学ぶ ― 他人の目よりも“自分の心”を大切にする生き方

    カウンセリングSORAの関口です。

    これまでの自分自身の人生を振り返るとともに、多くの方々から寄せられた人生相談を思い返す中で、私は「人生をより良く生きるためには、人としての生き方を学ぶことが大切だ」と実感しています。

    人としての生き方を知ることで、これから歩むべき道が少しずつ見えてくるからです。

    そこで、みなさまの人生に少しでも役立つヒントをお届けできればと思い、人としての生き方に学べる書籍を引用しながらブログを綴っています。

    しばらくの間は、「イソップ寓話」からの引用をもとに、生き方について一緒に考えていきたいと思います。

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    今日の言葉

    イソップ寓話より引用

    188)ライオンの皮を被った驢馬
    驢馬がライオンの皮を被り、愚かな動物どもを震えあがらせながらのし歩いていた。狐を見かけ、こいつもびっくりさせてやろうとしたところ、狐は元より驢馬の声を聞いたことがあるので、驢馬に向かって言うには、「いいか、お前の嘶くのを聞いたことがなかったなら、俺だって怖がっただろうがね」このように教養のない人の中には、まやかしの外見で一廉の者と思われるものの、自分のおしゃべりで化けの皮が剥がれる者がいる。

    【引用元:岩波文庫『イソップ寓話集』著 イソップ 翻訳 中務哲朗】


    「ライオンの皮を被ったロバ」に学ぶ ― 他人の目よりも“自分の心”を大切にする生き方

    ロバはライオンの皮をかぶり、ほかの動物たちが震えるのを見て楽しんでいました。

    そんなロバの目的は、ただ優越感に浸ることでした。

    自分が「すごい」と周りから見られたい――それだけの理由です。

    本来、ロバはロバとして「すごい」と思わせるようなことをすればよいのに、ライオンの皮をかぶらなければ評価されないのが、なんとも情けないところです。

    この「ライオンの皮をかぶったロバ」のような人は、現代社会にも少なくありません。

    肩書きや身にまとうもので立派そうに見えても、実際に話してみると中身がなく、大したことがない。

    たとえばSNSでは、「できる自分」「幸せな自分」を演じる人も少なくありません。

    写真や言葉の裏で、本当の自分が疲れてしまっていることもあります。

    それはまるで、ライオンの皮をかぶって安心しているロバのようです。

    一方で、本当に立派な人は肩書きや服装に関係なく、その人自身が自然に輝いて見えるものです。

    彼らは見せかけではなく、日々の姿勢や行動そのものに誠実さがあります。

    私たちも、そんな人間でありたいものです。

    イソップ寓話集の「ライオンの皮を被った驢馬」を読んで、そんなことを感じました。


    今日の問いかけ

    「みなさんはライオンの皮を被っていませんか?」

    人は他者からの評価を求めるものであり、ライオンの皮を被りたい気持ちも理解できます。

    しかし、他者からの評価よりも大事なことは自分自身への評価です。

    “他者に見せるための自分”ではなく、“自分が納得できる自分”でいること。

    自分は自分でOKと思えたならば、ライオンの皮を被らなくてもいい。

    そのほうが、きっと世界は広く見えるようになる。

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