上手く行ったときほど考える上手くいった時こそ振り返る ― イソップ寓話『塩を運ぶ驢馬』

    カウンセリングSORAの関口です。

    これまでの自分自身の人生を振り返るとともに、多くの方々から寄せられた人生相談を思い返す中で、私は「人生をより良く生きるためには、人としての生き方を学ぶことが大切だ」と実感しています。

    人としての生き方を知ることで、これから歩むべき道が少しずつ見えてくるからです。

    そこで、みなさまの人生に少しでも役立つヒントをお届けできればと思い、人としての生き方に学べる書籍を引用しながらブログを綴っています。

    しばらくの間は、「イソップ寓話」からの引用をもとに、生き方について一緒に考えていきたいと思います。

    目次
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    今日の言葉

    イソップ寓話より引用

    180)塩を運ぶ驢馬
    塩を山のように担がされた驢馬が川を渡っていた。足を滑らせ、水にはまったら、塩が溶け出して、身軽になって立ち上がった。これは嬉しかったが、その後、海綿を担がされて川にさしかかった時のこと、また水にはまったなら、荷を軽くして起き上がれるだろうと考えた。そこで、わざと足を滑らせたが、その結果は、海綿が水を吸いこんだため、立ち上がることもできず、その場で溺れてしまったのだ。
    このように人間の場合でも、自分の企みでうかうかと災難に跳びこむ人がいる。

    【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

    上手くいった時こそ振り返る ― イソップ寓話『塩を運ぶ驢馬』が教えること

    あることを何となく試してみたら上手くいった。そこで同じ方法をもう一度試したら、今度は失敗してしまった――そんな経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

    私たちは失敗したときには、その原因を探して対策を考えます。けれども、上手くいったときには原因を深く考えず、「次も大丈夫だろう」と安易に構えてしまいがちです。

    寓話に登場するロバも、水に落ちたときに「塩が溶けて荷が軽くなったから立ち上がれた」と理解していれば、海綿を担いで水に落ちれば「かえって重くなる」と予測できたはずです。
    しかしロバは、成功の原因を分析せず、「自分なら大丈夫」と自信過剰になってしまったのでしょう。

    このお話から、上手くいったときこそその原因をしっかり考えることの大切さを感じました。

    今日の問いかけ

    「あなたは、上手くいったときにその原因を考えていますか?」

    失敗すれば、その理由を突き止めて改善しようとします。けれども成功したときには、その理由を深く掘り下げることは少ないかもしれません。
    その結果、慢心につながり、思わぬ失敗を招くことがあります。

    失敗にも成功にも必ず原因があります。両方を見つめることで、物事はより良い方向に進んでいくのだと思います。

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