見えている人々が見失っていること

    みなさん、こんにちは。心理カウンセリング空の関口剛史です

    春本番となり、新緑がきれいな季節になりました。みなさんは、そんな自然を見て楽しめていますか?

    先日、全盲の視覚障害者の方のパソコンの買い換えをサポートさせていただきました。

    パソコンの購入から設定・設置まで、視覚障害者の方と1日行動を共にしたとき、見えている私たちが見失っていることが多いことに気づきました。

    今日は「見えている人々が見失っていること」について書いていきます

    目次
    オンラインカウンセリング

    視覚障害者(Aさん)と一緒に行動して感じたこと

    私は、心理カウンセリングの他にITサポートの仕事もしています。

    先日、全盲の視覚障害者(Aさん)から「パソコンが壊れたので買い換えをサポートしてほしい」と依頼を受けました。

    Aさんのパソコンには、画面に表示された文章を読み上げるソフトが入っていて、その読み上げ音声でパソコンを操作したり情報を知るとのこと。

    最近になって「パソコンでエラーが出てしまい、読み上げソフトが動かなくなってしまったので、パソコンの買い換えをしたい」とのご依頼でした。

    Aさんはパソコンを触った感覚が大切とのこと。そこで都内の家電量販店にパソコンを触れに行くところからサポートしました。

    Aさんと一緒に行動してわかったことは、私たちは視覚情報でかなりの物事を判断しているということ。パソコンなど物を買うときは、物のデザインや値段などをすべて目で見て判断しています。また、駅構内を歩くにしても電車に乗るにしても、目が見えているから行き先がわかり普通に歩けています。

    しかし、Aさんにとっては、電車に乗ることもパソコンを買うことも、どれもが大変なこと。

    そんなことを感じながら、Aさん宅に向かうため一緒に電車に乗りました。電車に乗る際、扉付近でスマホゲームに没頭している若者がいました。若者の立っている場所は駅で出入する人の障害になる位置。

    目が見えている若者はゲームに全集中していてAさんに気づかず、逆に目が見えないAさんがその人に気づき、歩く向きを変えました。

    この光景を見たときに、見えている私たちが見失っていることがあるのではないかと強く感じました。

    見えている人々が見失っていること

    Aさんに「パソコンをどんなことに使っているのですか?」と質問したときの、Aさんの答えがとても印象的でした。

    Aさんは旅行に行くのが大好きとのこと。でも、目が見えないため、北海道に行っても沖縄に行っても何もわからない。

    だから、行ってみたい場所やおいしいお店やお土産などの情報を、ホームページやブログで調べるそうです。

    また、最近ではお店の口コミ情報が、心から書かれた口コミなのか、心がこもっていない口コミなのかもわかるそうです。

    調べることで「行ってみたい」場所がみつかり、「行ってみたい」場所の詳細やお店などを更に調べて、頭の中でいろいろとイメージを膨らませたり思いを馳せたりする。そして、イメージが大きく膨らんだ状態で旅行に出かけると、その場所を心から楽しめるそうです。

    そのお話を聞かせていただいているときのAさんの表情はとても楽しそうで素敵でした。

    多くの人達は目が見えています。私もそのひとりです。

    目が見えるから、目で文章を読み物事を判断し情報を処理しています。しかし、目が見えている分だけ、見えていることだけを優先してしまい、何か大切なことを見失っているようにも感じます。

    スマホゲームに没頭して周囲に気づけない人、ネットの口コミで他者を攻撃する人、ネット情報だけを信じて自らの意志を持てずに行動をやめてしまう人、目が見えることはとても幸せなことなのに、見えていることだけを優先してしまい、想像力を育てることができない。

    そして、想像力が育たないないから、目先のスマホゲームに没頭をして、とりあえず目先の楽しさで心を満たそうとしてしまう。でも、そういう人は心のどこかで虚しさを感じていたりもします。

    Aさんは、目が見えない分だけ想像力をフル活用して世界を見よう感じよう楽しもうとします。では、目が見えている私たちは想像力を活かせているでしょうか?、普通に見えているもので楽しむことができているでしょうか?

    情報化社会となり、誰もがスマホを持つようになってから、目が見ている人々が見失っていることが増えているように感じました。

    まとめ

    「愛の反対は憎しみではなく無関心である」という有名な言葉がありますが、人間は常に何かに関心を持っているので、無関心な人などいません。ポイントは、どこに関心を向けて今を生きているかです。

    目が見えても見えなくても、自分がどこかに関心を向けることで、想像力が働き見えてくるも感じられる物事が増えてくる。そして、想像力が大きく膨らんだときに、そのイメージは現実になるのだと、Aさんのサポートをさせていただいて感じました。

    きっと、このブログを読んでいだいている方は、目が見えていると思います。

    みなさんは見えている世界を楽しめていますか?、これからどんなことに関心を向けたいと思いますか?、そんなことを考えてみることだけでも想像力は育ちます。

    せっかく目が見えているのだから、いいと感じられるものが増えるように想像力を育てていきたいものですね。

    ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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