みなさん、こんにちは。
心理カウンセリング空の関口剛史です。
いきなりですが、みなさんは人生を楽しく幸せに感じていますか?、それともつらく不幸に感じていますか?
きっと、1人ひとりその時々に人生の感じ方はちがうのではないでしょうか。
カウンセリングを受けにこられる多くの方は、人生や生きていることに「つらい」と感じています。
しかし、その時々に人生の感じ方はちがうのに、どうして人生を「つらい」と感じてしまうのでしょうか?
それは、人生に期待をしているからです。
今日は「人生に期待しないこと」について書いていきます。
人生がつらい理由
人生では良いことも悪いことも起こるもの。
良いことばかりが起こる人生であれば、誰もが幸せなのかもしれない。しかし、実際には悪いことも多く起こるもの。
悪いことばかりに遭遇すると、生きていることに「つらい」と感じはじめて、つらい気持ちが大きくなるとうつ病などになってしまう。
気持ちが毎日落ち込みはじめると、人生のすべてがダークに見えてしまい、生きている意味も価値も見失ってしまう。
その「つらい」気持ち、とてもよくわかる。
過去にうつ病を患ったとき、私も毎日がとてもつらく生きている価値も意味も感じることができなかった。
「人生こんなはずじゃなかった」と後悔ばかりをして「もう人生おわった」と未来をあきらめ「なぜ、自分ばかりつらい人生なんだ」と今の人生に怒りをぶつけたりした。
しかし、そのとき気づいた。
「人生に期待」しているから「人生がつらい」ことに。
人生に期待しないこと
人生がつらいのは、人生に期待をしているから。
人生への期待とは、人生は幸せなであり楽しいものという、人生に対するプラスのイメージ。
私たちは「将来、幸せになるために・・・」と考えてしまうので、どうしても人生へ期待をしてしまう。
しかし、人生への期待が強すぎると、つらいことが起きると不幸を感じ、楽しいことがないとつまらないと感じてしまう。
例えば、高評価のお店に期待していくと些細なことが気になるように、「感動の大作」と前評判が高い映画を見たあとほど気持ちがしらけるように、期待が強すぎると些細なことで裏切られ、プラスが強いとマイナスばかりが見えてくる。
人生も「幸せでなければならない」「楽しくなくてはならない」と強く思えば思うほど、不幸とつまらないことが増えてくる。
もしかしたら、人生がつらいのは、人生に期待だけをしているからではないでしょうか。
「幸せ」や「楽しみ」は人生にはない
人生の言葉の意味は以下のとおり。
人生とは
1.人間がこの世に生きている期間
2.人間がこの世に生きていくこと
~大辞林より引用~
人生とは、自分が生きている期間のことであり、生きている様のことで、過去を振り返ればこれまで歩んできた道があって、未来を見ればこれから歩む道がどこかにあって、今日も自分として生きているだけのこと。
人生とは道であって、その道には「幸せ」「楽しみ」「不幸」「つまらない」などの感情はない。感情があるのは、今日を生きている自分の心の中のみ。
よって、「幸せになりたい」「楽しく生きたい」と期待を寄せるところは、その道を歩んでいる自分自身に対して。
心理学者のヴィクトール・E・フランクルは「生きること」について以下のように語っている
生きることの意味を問うことをやめ、私たち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。
生きる事は日々 、そして時々刻々 、問いかけてくる。私たちは、その問いに答えを迫られている。
考え込んだり言辞を弄することによってではなく、ひとえに行動によって、適切な態度によって、正しい答えは出される。
生きるとはつまり、生きることの問いに正しく答える義務、生きることが各人に課す課題を果たす義務、時々刻々刻々の要請を満たす義務を引き受けることにほかならない。
~ヴィクトール・E・フランクル「夜と霧」より引用~
自分と未来に期待をすること
人生が「つらい」のは、人生に「幸せ」や「楽しさ」を期待しているのに、人生は「つらい」と思って下を向いて生きているから。
今日も「つらい」「つまらない」と考えて生きると、つらくてつまらないことしか感じとれない。
人生を「幸せなもの」「楽しいこと」に変えていくには、今日からの自分の考えと行動ひとつにかかっている。
「幸せになりたい」と人生に期待をするのではなく、自分の未来への期待を描き、期待が現実になるように行動と責任をもつことで、些細なことでも幸せや生きていることが楽しいと感じられるようになるもの。
「生きることがつらい」と人生に期待して生きるのではなく、自分と自分の未来に期待をもつことが、つらい人生を脱却するはじめの1歩ではないでしょうか。
まとめ
生きることが「つらい」と感じるときが誰にでもあります。
しかし、それは生きることがつらいのではなく、つらくなるような生き方をしているだけかもしれません。
人生を「つらい」と感じたときこそ、生きることの本当の「幸せ」や「楽しさ」に気づくタイミングなのではないでしょうか。
なぜならば、「幸せになりたい」「楽しく生きたい」という本当の思いが心のどこかになければ、不幸もつまらないもまた感じられないものだから。
最後に、高杉晋作の名言をご紹介します。
真の楽しみは、苦しみの中にこそある。
~高杉晋作~
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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