みなさん、こんにちは。
心理カウンセリング空の関口剛史です。
みなさんは、「人生を変えたい」と思ったことはありませんか?
「人生を変えたい」と思うとき、それは物事がうまくいかずに人生に行き詰まっているとき。
私も、うつ病を経験したときに「人生を変えたい」と、強く思いました。
しかし、どうやって人生を変えればいいのか方法がわからず、人生を否定することで「被害者意識」が強くなり、マイナスのスパイラルに陥りました。
自分の「人生を変える」には、人生に意味をもたらす3つの価値を理解し、「態度価値」を主人公意識に変えていく必要があります。
今日は、人生を変える3つの価値についてお伝えします。
人生を変える3つの価値
人生に行き詰まり、「人生を変えたい」と思ったこと、誰もが1度はあることでしょう。
しかし、人生を変えたいと思っても、なにをどのようにして変えていいのかがわからず、「どうせ無理だから・・・」と自分と人生を否定してしまうと、被害者意識が強くなり、さらに状況は悪化してしまいます。
人生を変えるには、人生に意味をもたらす3つの価値を理解する必要があります。
以前のブログでも紹介したフランクルは「人生を意味あるものにする」3つの価値について語っています。
創造価値
これは何かを行うこと活動したい創造したりすること自分の仕事実現することなどによって実現される価値である。
~それでも人生にイエスと言うより引用~
体験価値
これは「何かを体験すること、自然、芸術、人間を愛することによって」実現する価値である。
~それでも人生にイエスと言うより引用~
態度価値
これは「自分の可能性が制約されているということが、どうしようもない運命であり、避けられず逃れられない事実であっても、その事実に対してどんな態度をとるか」と言うことによって実現される価値である。
~それでも人生にイエスと言うより引用~
人生で出来事が起きたとき、3つの価値をとおして、その出来事の意味が決まり、その意味の積み重ねが「人生の意味」になります。
3つの価値は、あなたの人生に、あなたが生きた意味をもたらす価値です。
そして、人生を変えるには、3つの価値のうち「態度価値」を意識的に変えていくことになります。
人生は態度価値で変わる
フランクルの3つの価値は、直列プロセスで考えるとわかりやすくなると、私は思います。
人生で出来事が発生したときに、最初に態度価値で受け取り、次に創造価値で物事を考え、考えた結果から物事の体験をしていく。
態度価値がネガティブであれば、物事を後ろ向きに考え、マイナスの体験をして、負の意味になる。
態度価値がポジティブであれば、物事を前向きに考え、プラスの体験をして、正の意味になる。
要は、態度価値次第で、出来事はプラスの意味にもなればマイナスの意味にもなる。
態度価値とは、出来事に対する自分自身のあり方や意識の持ち方です。
次に、態度価値を「主人公意識」と「被害者意識」として考えていきます。
主人公意識と被害者意識の態度価値のちがい
職場で上司からコピーを頼まれた被害者意識のA君と主人公意識のB君をたとえに、被害者意識と主人公意識のちがいについて考えましょう。
被害者意識のA君
態度価値が被害者意識のA君に、上司が会議用資料10部のコピーを指示しました。
A君の心の中では「面倒だな・・・。なんで俺がコピーなんか」という態度で上司の指示を受け取りました。
態度価値が被害者意識になると、創造価値はマイナスになり、考えもネガティブになります。A君は「言われたとおり10部コピーすればいいんでしょ」ということしか考えられませんでした。
そして、ただコピーだけをしました(体験価値)。上司から言われたとおりの行動をしたことで「つまらない仕事」という意味を、今回の仕事から得ました。
A君の心のなかは「この会社には楽しい仕事ないのか、早く転職しようかな・・・」とも思いはじめました。
しかし、コピーを指示した上司は「何も考えず、言われたとおりにしか仕事ができないA君に、重要な仕事は任せられないな・・・」という心境になっていました。
主人公意識のB君
態度価値が主人公意識のB君に、上司が会議用資料10部のコピーを指示しました。
B君の心の中では「わかりました」という素直な態度で上司の指示を受け取りました。
態度価値が主人公意識になると、創造価値はプラスになり、考えもポジティブになります。A君は「会議で使うと言っていたから、配りやすいように整理してコピーすればいいかな」と考えました。
そして、コピーした資料をフォルダにまとめました。(体験価値)。上司から指示された趣旨を自分で考えて行動したことで「資料づくりを学ぶ」意味を、今回恩仕事から得ました。
コピーを依頼した上司は「言われたこと以上の仕事をするA君は、重要な仕事を任せられるな」という心境になりました。
同じ仕事でも、意味は受け取り次第で変わる。
「上司からコピーを指示された」という出来事は同じでも、その人の受け取り方(態度価値)次第で、出来事の意味は変わってきます。
被害者意識で受け取れば「つまらない仕事」になり、主人公意識で受け取れば「学べる仕事」になります。
仕事が「つまらない」と感じるとき、仕事がつまらないのではなく、「つまらない」態度価値での受け取り方になっているだけかもしれません。
態度価値とは人生の主人公である意識をもつこと
態度価値は、どんな状況でも「人生の主人公である」という意識を持つことです。
例えば、ひとつの映画を見るとします。その映画の主人公の態度価値は被害者意識です。
主人公の周りで試練が起きたとき、「何で俺の人生で試練ばかりが起きるんだ・・・」と愚痴るところからストーリーがはじまります。
試練を乗り越えるべく、仲間が現れても「試練があるのは、社会と仲間のせい」にして、主人公はいつまでたっても変わろうとしない。
そして、主人公のエンディングのセリフが「何で俺の人生は試練ばかりなんだ・・・」と幕を閉じる映画。
みなさんは、この映画をお金を払って見たいと思いますか?、ストーリーに共感や感動すること、勇気をもらうことができますか?
私たちの人生が1本のストーリーだとして、人生を終えるときに走馬灯のように自分の人生ストーリーを見るとしたら、みなさんはどんなストーリーを見たいでしょうか。
生きていると、辛いことや苦しいことに直面します。そのときは、被害者意識の態度価値でいたほうが、心は安心で楽になるものです。
しかし、それでは出来事から意味を見いだすことができません。
逆に、辛いことや苦しいときに、それでも「人生の主人公」であろうとする態度価値でいることで、その出来事から意味を見いだすことができ、人間として成長できるものです。
フランクルは、態度価値のあり方として「それでも人生にイエスという」と語りました。
それは「大変な人生であっても、イエスと人生を受け入れ、前を向いて生きて、人生の問いから、あなたがあなたとして生きる意味を見いだしなさい」と伝えたかったからです。
どんな映画でも、主人公は試練に直面するものです。
そして、主人公は試練を乗り越えようとするから、共感や感動がうまれたり、勇気がもらえたりするものです。
あなたは、あなたの人生の主人公です。
たとえ、大変なことがあっても、最後に素敵なストーリーになるように、日々を過ごしていきましょう。
まとめ
私はうつ病になったとき、「なんで、うつ病になってしまったのだ・・・」という被害者意識を持ちました。
被害者意識でうつ病を考えると、うつ病になった原因を「会社が悪い」「上司が悪かった」など、外側の問題にしてしまいます。
しかし、うつ病になった原因を外側のせいにすると、薬で気分を安定させても、転職などで環境を変えても、うつは再発する可能性があります。
なぜならば、自分の内面が何も変わっていないからです。
そのことに気づき、「なんで、うつ病になってしまったのだ・・・」という被害者意識ではなく、「うつの自分を受け入れ、うつ病の経験から何を学ぶべきか?」という主人公意識を持つようになったとき、自分の内面を成長させることができたと思います。
人生は、苦しいときほど「イエス」と受け入れることで、新しいストーリーがはじまるのかもしれませんね。
ここまで、お読みいただきありがとうございました。
コメント
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[…] 己超越だという。自分自身の存在を超えたものを志向し、献身・愛のためにある事柄に専心することこそ自己超越だと指摘する。まさに、利他の心の実践だ。 (出典:心理カウンセル空) […]