みなさん、こんにちは。
心理カウンセリング空の関口剛史です。
先日、梅雨の合間に埼玉県三芳町にある雑木林の草とりに参加しました。
ライフ・カウンセリングを受けているAさんも参加してくれて、半日をかけて雑木林をきれいにしてきました。
今回は、その様子をブログでご紹介します。
埼玉県三芳町の雑木林
草とりの話題の前に、埼玉県三芳町の雑木林について簡単に説明します。
サツマイモの産地として有名な埼玉県三芳町。
広大のサツマイモ畑の間には雑木林があります。
一見、畑の合間にあるただの雑木林ですが、この雑木林には先人の知恵がつまっています。
三芳町エリアの土地は関東ローム層の痩せた赤土で、強風が吹くと土が舞い上がってしまうところでした。
きっと、作物が育ちづらい土地だったことでしょう。
そこで先人たちは、畑と畑の合間に木を植え「雑木林」を育てました。
秋に落葉を完熟させ、それを堆肥として畑の土をつくりました。
ある程度大きく育った木は薪にして、生活のなかで使いました。
また、雑木林は防風林として風を抑え土埃を抑制する役目もありました。
ただの雑木林も、歴史を知ることで、自然と調和する先人たちの知恵がつまった雑木林に見えてきます。
しかし、文明が発達し、生活が便利に豊かになったことで、雑木林に人が入らなくなりました。
雑木林は定期的に維持管理をしないと、木は大きく育ち、下草が生え、林全体が荒れてしまうのですが、維持管理するのはとても大変で労力がかかることで、管理しきれないのが現状です。
そこで「もう1度、雑木林の価値を見直そう」の一環として、富士見市で子ども達の自然体験活動「どんぐり」を主催されている小川さんのお声かけにより、「明石農園さん」が代表の「ブルースカイ王国」の雑木林で、草とりをすることになりました。
ブルースカイ王国とは
青空のもとでみんな一つ!
みんな違いはあるけれど、違いを認め合い、同じ青空の下、人と自然を大切にしよう!
障害があっても、やりたいことができる努力と工夫をする。無理という前に、難しいがやってみようと言う。
自然を大切に保全し、積極的に活用し、永続的に次世代へよりよい環境をつないでいく。
同じ理念を持った団体や個人の方々をつなぎ合わせ、出来なかったことができるようになる新しい取り組みを生み出す活動です。
何もない雑木林のなかにあるもの
梅雨の合間の雑木林に、「どんぐり」に参加している親子とコッコ(にわとり)、ライフ・カウンセリングを受けているAさんも参加して、大人・子ども10数名と9羽のにわとりで、草とりをはじめました。
雑木林の日があたる場所に草が生えてしまいます。
今回はその場所の草を重点的にとり、きれいになったところで果樹を植える計画です。
雑木林のなかで、黙々と草をとっていると、にわとりが近づいてきて虫を食べる光景にほっとしたり、手作業をしながら、たわいもない話で笑いあったりすると、なぜか心は落ち着きます。
また、虫のことを一生懸命に説明してくれる子どもや、自分の背よりも大きな草を抜こうと挑戦している子どもを見ていると、大人はどこか純粋な気持ちを思い出せたりします。
外から見ると、何もないただの雑木林です。
でも、その中に入り、先人の知恵を学んだり、体を動かし人や自然にふれたりすることで、五感が動きだし、人が忘れかけている大切なものを思い出せるのではないでしょうか。
Aさんも「自分のエネルギーの使い道がわからないで、家の中で悶々としているよりも、こういった自然の中で体を動かすと気持ちがいい。また、草むしりなどの手作業をしながらだと、いろいろと話しができる」と感想をくれました。
不登校のお子さんなどにも、こういった自然体験活動は、自分を取り戻すのにいい経験になるのではないかなと、改めて思いました。
下草がきれいになって、林も心もスッキリです。
最近は、誰かによって作られた場所でのエンターテイメントの体験を求めてしまいますが、時には何もない自然のなかで、自らの五感と体験をとおして内面からの感じ得ることが大事ですね。
まとめ
情報化社会の現代は、テレビやインターネットでは情報があふれ、いつでもどこでも世界中の色々なことを知ることができます。
しかし、その一方で、五感をとおして何かを感じ得る体験や、異年齢の人とのふれあいが少なくなり、その結果として、自分を見失ってしまう人が増えているように感じます。
何もない雑木林に1歩入り静かに立ってみると、林をとおる風を感じ、木がゆらぐ音を聞き、大地の匂いを感じることができます。
五感をとおして自然を感じることで、本来の自分を思い出して、心も思考も少し前向きにシフトしていきます。
近い将来、雑木林の中で、火でもお越しながらカウンセリングができるようになればいいなと思います。
今回、お声かけいただいた「明石農園さん」「どんぐりの小川さん」に大変お世話になりました。
ありがとうございました。
リンク
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