カウンセリングSORAの関口です。
これまでの自分自身の人生を振り返るとともに、多くの方々から寄せられた人生相談を思い返す中で、私は「人生をより良く生きるためには、人としての生き方を学ぶことが大切だ」と実感しています。
人としての生き方を知ることで、これから歩むべき道が少しずつ見えてくるからです。
そこで、みなさまの人生に少しでも役立つヒントをお届けできればと思い、人としての生き方に学べる書籍を引用しながら、1日1文のブログを綴っています。
しばらくの間は、「イソップ寓話」からの引用をもとに、生き方について一緒に考えていきたいと思います。
今日の言葉
イソップ寓話より引用
43)水を探す蛙
蛙が二匹、池の水が干上がったので、安住の地を求めてさまよい歩いた。とある井戸の辺りまで来た時、おっちょこちょいの一匹は、跳びこもう、と言ったが、相棒が言うには、 「もしここの水も干上がったなら、どうして上がるつもりかね」後先の考えもなく事に対処してはならぬと、この話は我々に教えている。
【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】
苦しい時ほど冷静に
人生で大きな問題に直面すると、誰しも苦しくなり、藁にもすがる思いで助けを求めたくなるものです。
しかし、だからこそ苦しい時こそ、心を冷静に保つことが大切です。
なぜならば、心が弱り、苦しんでいる時ほど、そこに漬け込んでくるものが多く存在するからです。
たとえば、自分が病気になったとき。「何とか治したい」との一心でインターネットを検索すると、医療では治せない“魔法の施術”をうたうようなページにたどり着くことがあります。そして、正常な判断ができないまま、つい簡単に申し込んでしまう。
結果として、高額な費用を支払った挙げ句、何も変わらないどころか、かえって事態が悪化することさえあるのです。
最近では、テレビCMやネット広告などでも、商品説明の前に「不安」をあおるキャッチコピーが溢れています。これは、人間の心理を巧みに突いたマーケティング手法です。
本来なら「怪しい」と感じるようなことでも、心が苦しさや不安に包まれているときには、つい信じてしまったり、安易な解決策に飛びついてしまったりするものです。
イソップ寓話にもそのような話が登場することからも分かるように、昔も今も、人の心にはそうした“仕組み”が備わっているのでしょう。
だからこそ苦しい時ほど、まずは心を落ち着け、冷静であることを最優先にしたいと、私は思います。
イソップ寓話集 の「水を探す蛙」を読んで、そんなことを感じました。
今日の問いかけ
「不安なときに、おっちょこちょいのカエルのように目先の情報に飛びついていませんか?」
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