みなさん、こんにちは。
心理カウンセリング空の関口剛史です。
私のホームページでアクセスが多いのが「考え方」をテーマにした記事です。
今は先が見通せない時代です。
これまで通りに考えても答えが見つからないことが増えていて「考え方」を検索する人が多いのではないでしょうか。
物事を考えるときの考え方として、発散思考と収束思考を意識的に使い分けると、状況を打開するようなアイディアが見つかることがあります。
私のカウンセリングでも、発散と収束の2つの思考を組み合わせて使っています。
今日は「発散思考と収束思考の両方で考えよう」について書いていきます。
発散思考と収束思考の両方で考えよう
最初に発散と収束の言葉の意味を調べてみましょう。
発散
・内部にたまったものが外部へ散らばって出ること。また、外部へ散らばり出ること。
・一点から出た光が広がって進むこと。
~デジタル大辞泉より引用~
収束
・分裂・混乱していたものが、まとまって収まりがつくこと。また、収まりをつけること。
・多くの光線が一点に集まること。収斂。集束。
~デジタル大辞泉より引用~
発散は1つのもが広がること、収束は広がったものが1つにまとまることです。
自然界には収束(圧縮)と発散(解放)を繰り返すことで物やエネルギーや変化を生み出す仕組みがあります。
植物で例えると、種は収束状態、芽が出て葉を出し花や実が付くのが発散状態、実から種に戻るのが収束状態です。植物は収束→発散→収束で生きています。
エンジンで例えると、エンジン内のピストンで圧力を高める収束状態、高まった圧力を爆発させるのが発散状態。エンジンは収束→発散で推進エネルギーをうみます。
心で例えると、悩みや問題にぶつかったときは収束状態、希望や夢が叶ったときは発散状態、この状態変化は心の成長エネルギーとなります。
ストレスで例えると、嫌なことがあるとストレスの収束状態、カラオケやお酒を飲むとストレスの発散状態、収束から発散はリラックスへと変化します。
収束(圧縮)と発散(解放)の自然界の至るところで見受けられる摂理の1つです。
私たちの思考も摂理に乗っ取って収束と発散の2つの状態変化を意識すると答えやアイディアが見つかりやすくなります。
思考ツールとして、ブレインストーミングやマインドマップやマンダラチャートなどがありますが、これらのツールは思考を発散・広げるときに使います。
論理思考や5W1H思考などは、思考を収束させて1つの道筋を立てるときに使います。
物事を考えるときに、思考の収束と発散の2つ状態変化を理解しておかないと、論理思考で考えても考えても答えが見つからなかったり、ブレストでキーワードを広げるだけ広げてもなにも生み出せなくなったりします。
特に「考えることをやめたい」と思うようなときは、収束思考ばかりをしていて既に発展性がないことを考え続けてしまっています。
そういうときは、思考を発散思考に切り替えて、まずは思考を広げていくことが優先です。
私のカウンセリングでは、発散思考と収束思考を組み合わせて行っています。
カウンセリングに来られる方は「考える能力」がある人です。
しかし、収束的に物事や状況を考え続けてしまうため、思考が行き詰まり苦しくなってしまっています。
その状態から抜け出すために、カウンセリング前半は発散思考を使いご自身が考えていること思っていることなどを整理・明確化します。
後半に収束的思考で悩みや状況を打開するための行動を具体的に考えていくようにしています。
収束した思考を、1度発散させてから再度収束させていくことで状態変化がうまれ、これまでとは違った視点で物事を考えられるようになります。
収束と発散の差が変化やエネルギーを生み出すので、収束と発散は常にセットで考えてみてください。
思考や気持ちが収束状態のときは発散状態へと変化させることを意識し、逆に思考や気持ちが発散状態のときは、しっかりと1つの収束状態を作り出していくことを意識していく。
特に状況を打開するようなアイディアは、収束状態の圧力が高まるときに見つかります。
収束と発散で物事を考えることで、自分の中から新しい何かが見つかると思います。
まとめ
いまの社会は、コロナ禍とロシアウクライナの戦争などの収束状態です。
収束状態の時は発散方向へ向かうものにニーズが高まります。
例えば「楽して稼ぐ○○」や「誰でも簡単にできる××」など。
楽・楽しい・リラックス・癒やしなどの発散傾向のキーワードが増えてきます。
社会が不安で収束状態だから、その不安や収束を解放させたい気持ちはわかります。
しかし、安易に収束を発散させてしまうと、なにも気づかず生み出せないことが多いです。
時には、苦しい収束状態のなかで、何を見いだそうとする思考も大事だと感じます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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