今日心に蒔く種が、未来の実りになる~悪因悪果は神明の加護~

みなさん、こんにちは。

心理カウンセリング空の関口剛史です。

芽吹きの春ですね。

今年も実りの秋に向けて、田植えの時期が近づいてきました。

小さな種(米)を育苗箱で苗に育ててから、田んぼに植えます。

ところで、田んぼに稲の苗を植えると、秋に何が育ちますか?

もちろん、稲を植えれば稲が実る。これは、誰もが疑いもしないあたりまえのこと。

もし、稲を植えたのに麦が育ったらどう感じますか?

きっと、植物や自然に対して疑心暗鬼になり、悩みを抱えることになります。

種を蒔けば、蒔いた種の実りを迎える。とても当然であたりまえのこと。

それなのに、心に蒔く種と求める実りが矛盾してしまうのが人間です。

このことを二宮金次郎は「悪因悪果は神明の加護」と説きました。

今日は「悪因悪果は神明の加護」について書いていきます。

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悪因悪果は神明の加護

最初に二宮金次郎の「二宮翁夜話集」から「己に克つのが人道」をご紹介します。

悪因悪果は神明の加護

ある人がいった。

私は運が悪いのでしょうか、神明の加護がないからでしょうか、思うことなすこと、食いちがってうまく行きません。

翁はさとしていわれた。

そなたは心得ちがいをしている。

それは運が悪いのでもない、神明の加護がないのでもない。実は神明の加護があり運が良いのだ。

ただ、そなたが願うことと、することとが違うからいけない。

だいたいそなたの願いは、うりを植えてなすびをほしがり、麦をまいて米をほしがるのだ。

願うことがうまく行かないのではない、できないことを願っているのだ。

それでいて、神明の加護がないとか、運が悪いとかいうのは、間違いではないか。

およそ、うりをまいてうりがなり、米をまいて米がみのるのは、天地神明の加護なのだ。

だから、悪事をして刑罰が来、不善をして不幸が来るのは天地神明の加護であって、ちょうど米をまいて米がとれるのと同じことだ。

それを神明の加護がないというのは間違いではないか。

引用 二宮翁夜話(上) 発行:一円融合会刊 原著:福住正兄

今日心に蒔く種が、未来の実りになる

田に「稲」を植えれば、そこに「稲」が実る。

春に米(稲)を1粒蒔けば、秋には1000粒の米となる。小さな種は大きな実りとなる。

種は原因であり、実りは結果。

これが自然の仕組み。

そして、この仕組みは、私たちの心の中にも働いている。

例えば、「幸せ」になりたいと願っているのに、心に不平不満の種を蒔いていたら、不平不満の実りを得ることになる。

「安心」したいと思っているのに、「不安」なことばかりを考えていたら、心が不安でいっぱいになる。

「楽しく生きたい」と考えているのに、楽(らく)な物事ばかりを選択していたら、虚しい結果になる。

願いや思いが叶わないのは、心に蒔いている種が違うから。

それなのに、不平不満の結果になったのは「社会や他人のせい」にしたり、心が「不安」でいっぱいだから薬を飲んで解消させようとしたり、楽(らく)なことしかしていないのに満足感を得ようとするのは、自分でその種を蒔いておきながら、秋のその実りを否定するようなもの。

それは、春に米を蒔いて、秋に麦を願うようなもので、矛盾であり苦しみです。

だから、願いや思いが叶うようにするには、今日、心に蒔く種を意識的に変えていくこと。

例えば、「幸せ」になりたいと願うのであれば、いま「幸せ」を感じられることを見つけること。

「安心」したいと思うのであれば、心が「安定」するようつとめること。

「楽しく生きたい」と思うのであれば、心から「楽しめる」ことにチャレンジしてみること。

今日、心に蒔く種が、未来に実るもの。

未来を変えたいのであれば、今日心に蒔く種を変えてみよう!

すべてのはじまりは、小さな種からはじまるものだから。

まとめ

種を蒔けば、その種の実りが育つ。それが自然の仕組みです。

自然の中に生きている私たちの心にも同じような仕組みがあります。

今日、心に蒔くことが、あなたの未来の実りになります。

今が辛くて苦しいと「過去に蒔いた種のせいだ」と考えてしまう方もいるかもしれません。

しかし、二宮金次郎の言葉で大事なことは「今日、心に蒔く種が未来を変える」ということです。

今まで何を蒔いてきたか?ではなく、今日からどんな種を蒔きたいか?を考えてみてください。

「楽しく生きたい」と願うのであれば、今が楽しく感じられるように笑顔を意識してみてください。

その小さな意識の変化が、大きな実りを迎えるものだから。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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