心の成長サイクルを回していこう

    みなさん、こんにちは。

    心理カウンセリング空の関口です。

    今年も秋が深くなってきましたね。

    暑かった夏が終わり、実りの秋を迎え、やがて寒い冬になる。そして、また息吹の春を迎える。

    自然は春夏秋冬のサイクルを回し、そのなかで私たちは生きています。

    植物にも動物にも、そして、人間にも心にもサイクルがあります。

    そして、その自然のサイクルを理解することで、「悩み」の見え方が変わります。

    今日は「心の成長サイクル」について書いていきます。

    目次
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    お米の生長サイクル

    身近なところで、みなさんが毎日食べているお米の生長サイクルを見ていきましょう。

    まず、みなさんが毎日食べている「お米」、本当は「お米」ではなくイネ科の「種」です。

    米を育てるには、春に種を蒔きます。

    種から芽がでて、少し大きく成長したら田んぼに植えます。

    田んぼで合鴨やカブトエビなどに出会い、雑草に負けないように、稲はすくすくと育ちます。

    夏になると、小さな小さな白い花が咲きます。稲の花は早朝の一瞬だけ咲いてすぐに散ります。

    花が咲き終えたあと、少しずつ粒がふくらんでいきます。

    秋になり、粒はふくらみ終えて、穂が黄金色に変わったら稲刈りです。

    このとき穂には水分が多く含まれています。そのままではすぐに穂が腐ってしまうため、天日干しをして乾かしてから脱穀します。

    春に蒔いた1粒が秋に800粒~1000粒になりました。

    この種を、春に蒔けばまた1粒が1000粒になる。

    この種を、もみすりと精米をして「米」として食べれば、明日のいのちのエネルギーになります。

    稲は稲として生長のサイクルを昔から繰り返し続けている。

    キャベツだって、キャベツになるために葉を丸めるのではなく、春に花を黄色い咲かし種を残すため。

    大根だって、食べられるために根を太らすのではなく、種を残すために根に養分をためているだけ。

    春夏秋冬というサイクルのなかで、稲もキャベツも大根も次の種を残すために、生長サイクルを回しているだけ。

    では、私たち人間はどんな成長サイクルがあるのでしょうか?

    心の成長サイクル

    人間の成長サイクルを考えると、2つのサイクルが見えてきます。

    ひとつが、身体的の「いのち」成長サイクル。

    「おぎゃー」と生まれてから、幼少期・青年期を学びながら過ごし、壮年期は社会のなかで過ごし、老年期では年老いて、最後は死んでいく。

    これが、生きとし生けるものの「いのち」の成長サイクル。

    もうひとつが、精神的な「心」のサイクル。

    自然界の生きもののなかで、人間にだけ備わっているものがあります。

    それは「心」です。

    そして「心」のサイクルは以下のように回っています。

    私たち人間は「こうありたい」という想像力があり、夢や希望を描くことができます。しかし、その反面に「できない・ならない」という悩みを抱えます。

    「こうありたい」と「できない・ならない」という葛藤のなかで、「どうすればいいか?」と考えて行動を起こすことで、良くも悪くも結果が得られます。

    そして、ひとつの結果を得たときに、また次のステップの夢や希望を描き、そのことで悩みはじめます。

    わかりやすくするために、自転車に乗れない子ども例えてみましょう。

    自転車に乗れないA子ちゃんの夢と悩み

    A子ちゃんは自転車に乗れないことに悩んでいます。

    それは、親友のB子ちゃんが先に自転車に乗れるようになって、「私も自転車に乗れるようになりたい」という小さな夢を持ちはじめたからです。

    A子ちゃんは「私も自転車に乗れるようになる」と決意し、自転車に乗れるように練習をはじめました。何度も転んで痛い目にあって、途中で挫折しそうになりました。

    しかし、A子ちゃんは「自転車に乗れるようになりたい」という夢を捨てずに頑張りました。

    そして、A子ちゃんは自転車に乗れるようになりました。公園でB子ちゃんと一緒に自転車で遊べるようになりました。

    夢が現実となったA子ちゃんは「自転車に乗れないこと」に悩む必要がなくなりました。そんな悩みを抱えていたことも忘れていました。

    しかし、A子ちゃんの心には「小さな公園のなかで自転車に乗っていてもつまらない」という悩みがうまれていました。

    それは、A子ちゃんは「自転車でもっと遠いところまで行ってみたい」という次の夢を描きはじめたからでした。

    夢が叶えば、それは現実です。そして、人は現実のなかで次の夢を描きます。

    そうやって、夢や希望を描き続けるのが人間です。

    では、なんのために人間は夢や希望を描き続けるのでしょうか?

    それは、下図のサイクルを回すことで自分の心を成長させようとするためではないでしょうか。

    心を成長させていくこと

    「自分の花を咲かせよう」とか「実りのある人生を過ごそう」など、人間のあり方を植物に例えることがよくあります。

    でも、この例えは少し違うかなと、私は思います。

    なぜならば、「花を咲かせるため」や「実りを得るため」に生きている植物はひとつもないからです。

    植物はサイクルを回すためだけに生きています。

    もし、植物が花を咲かすために生きていたら、花が散ってしまうことに失望することでしょう。実りを得るために生きていたら、実りがなくなることに恐怖を感じることでしょう。これは人間だって同じです。

    私たちも心の成長のサイクルを回すことに意識を向けることで、「悩み」を受け入れ「理想」に向けて考えながら行動し、何らかの結果を得て、そして、また次の「理想」に向かっていくことができるのではないでしょうか。

    自然のサイクルのなかで、人間は心を成長させていくことが大事なのではないでしょうか。

    まとめ

    6ヶ月間定額のライフ・カウンセリングを受けたお客様から「悩みだと思っていたことが、いつの間にか悩みとは感じなくなている」「チャレンジしていく気持ちになれた」との感想を多くいただきます。

    その理由は、6ヶ月間のカウンセリングの中で心の成長サイクルを回していくからです。

    心のサイクルを回すことで、心が広がり、心が広がった分だけ、今までの悩みは悩みでなくなります。

    個人的には、心理カウンセリングの本質は、悩みを解決することではなく、悩みをとおして心の成長サイクルを回していくことだと考えています。

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