21.「死にたい」と思うときは・・・

みなさん、こんにちは。

心理カウンセリング空の関口です。

最近、SNS上で「死にたい」・「消えてしまいたい」とつぶやく人や、人生に絶望をして・・・電車に飛び込んでしまう人が多いように感じます。

それだけ「死にたい」と考えてしまう人が多い社会なのでしょうか。

その「死にたい」という気持ち、私にもわかります。

私自身もうつ病で深く悩んでいるとき「死んでしまいたい」と心のどこかで思い、そういうときに電車のホームに立つと「飛び込んだら楽かな・・・」と考えたことが何度かありました。

でもね、その考えは大きな間違いでした。

確かに、いまを苦しいと感じることもあります。未来に絶望するときもあります。生きているといろいろな試練があります。

でも、その試練は必ず乗り越えられます。私も、うつ病になり人生に挫折しました。

そのとき、心のどこかで「死にたい・・・」と思っていましたが、その時期に住み込みで農業体験をしたことで「死にたい」という気持ちは大きな矛盾であることに気づきました。

今日は私のうつ体験記として「死にたいと思うときは・・・」について書いていきます。

目次
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「死にたい」と思うときは・・・

前回の記事の続きです。

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農家での3週間の住み込み農業体験。

長年、ITエンジニアとして仕事してきた私にとって、農業での体験はすべての物事が新鮮で、今までとは違った価値観で物事を見始めるきっかけにもなりました。

そのひとつが「いのち」に対する価値観です。

以前の私は、ビジネスで成功することを夢にしてきました。その夢があったから、仕事を頑張ることができました。

しかし、うつ病となりビジネスで成功するどころか、社会に出ることすらできなくなりました。

私の夢は破れ、未来は絶望へと変わりました。

夢破れ人生の挫折し絶望を感じたとき「生きている価値なんてない」・「死んでしまいたい」・「死んだら楽になれる」という気持ちが心のどこかで芽生えていました。

しかし、住み込み農業体験で「にわとりを殺す」仕事をしたとき、私は「死んでしまいたい」という気持ちは、とても大きな矛盾であることに気づかされました。

私が訪れた農家は、農業と養鶏業をしていました。養鶏では、「にわとり」が産む「玉子」を商品として販売します。

「にわとり」は生後6ヶ月ほどから毎日卵を産み続けます。

にわとりは動物としての寿命が10年以上ありますが、産卵開始から1年半経過すると産卵率が低下します。

卵を産めなくなった「にわとり」は養鶏業では経費になります。だから、殺して鶏肉にします。

私は、にわとりを殺す作業を体験させてもらいました。

産卵率が低下した鶏舎から「にわとり」を捕まえるところから仕事がはじまります。

こちらの殺気を感じるのか、これらかの結末を予感しているのか、「にわとり」は悲鳴をあげながら鶏舎内を逃げ回ります。

捕まえた「にわとり」は、足と羽を固定して頸動脈をナイフで切り血を抜くのですが、暴れ鳴き叫ぶ「にわとり」に、初心者の私は頸動脈をうまく切ることができません。

何度も何度も「にわとり」の首にナイフを入れます。

ようやく頸動脈が切れたとき、「にわとり」の生あたたかい血を手に感じます。このとき「ごめんね」という感じでした。

しかし、頸動脈を切られても「にわとり」は暴れ回ります。必死で最後まで生き続けようとします。

暴れる「にわとり」を私は必死で抑えます。このとき「にわとり」の体全身の筋肉が硬直しています。

まるで「これから訪れる死を恐れている」ような感じです。

それから3分ほどすると「にわとり」の全身の筋肉がフッと緩むのを感じます。さっきまで暴れ鳴き叫んでいた「にわとり」は、もうピクリとも動きません。

私が「殺した」という複雑な心境でした。

それからすぐに「にわとり」をお湯に入れ、毛穴を広げてから羽をむしり取ります。

写真は合鴨です。

羽がきれいにとれたら「にわとり」をさばき「鶏肉」にします。

スーパーで「鶏肉」を見たことがありましたが、このときの「鶏肉」はとても考えさせられるものでした。

写真は合鴨肉です。

その日の晩ご飯で特別に「鶏肉」をいただきました。とても固い鶏肉でしたが、おいしかったです。

「鶏肉」を食べ終えたとき、私は心の中で大きな矛盾を感じました。

「最後まで必死で生き続けようとしていた「にわとり」を殺して、死にたいと思っている私が鶏肉を食べいまを生き続けている。

もしかしたら、私が生き続けるよりも、にわとりが生き続けた方がよかったのではないだろうか・・・」

そのとき、ハッと思いました。

「死にたい」という私の気持ちは、いただいた「にわとり」に対して申し訳ないということに。

野菜でも魚でもお肉でも、必ず「いのち」あるものを食べています。

その「いのち」をいただきながら、ここまで生きてきた自分自身が「死にたい」と思っているのは大きな矛盾です。

今日いただいた「いのち」分まで「今日を生き続けることが人間の役割ではないだろうか・・・」と、この時の体験がきっかけで思いはじめるようになりました。

続きをまた書きます。

今の自分から当時の自分へひとこと

目標としてきた夢が破れたとき、大切な友人から嫌われてしまったとき、これからの生きる意味や価値を見つけることができないとき、心のどこかで「死んでしまいたい」・「死んだ方が楽だ」と思うことが誰にでもあるのかもしれません。

うつ病で深く悩んでいた私の心にも同じ気持ちがありましたので、その気持ちはよくわかります。

でも、当時のことを振り返ってみると、その「死にたい」という気持ちは大きな間違いでした。

だって、「死んでしまいたい」という気持ちの反対には、「夢を叶えたい」・「もっと自分らしく生きたい」・「価値ある人生を過ごしたい」という本当の気持ちがあるのだから。

生きていると、辛いこと・悲しいこと・思いどおりにならないこと、たくさんたくさんあります。「もうダメだ」と思うような試練に遭遇することもあります。

でも、大丈夫です。あなたはその試練を必ず乗り越えられます。

いま、深く落ち込んでいる人に「その試練を必ず乗り越えられる」とブログで書いたところで、言葉を信じることはできないでしょう。

うつ病で悩んでいる当時の私もそうでした。それでも、もう一回言います。

あなたはその試練を必ず乗り越えられます。

では、具体的にどうすれば乗り越えられるのでしょうか。

深く落ち込んでしまう人は、必ず未来の悪い想像をしています。

とりあえず未来の悪い想像は横に置いておいて、まずは、今日いただく「いのち」に「いただきます」と心を込めて感謝してみましょう。

「このからあげの鶏肉はどこから来たのかな?」・「このお米はどんなところで収穫されたのかな?」そんなことをイメージしながら、心を込めて「いただきます」と言ってみましょう。

1日3食、感謝を込めて「いただきます」と言葉にすることで、不思議と少しずつ生きる勇気が湧いてきます。

生きる勇気が湧いてくると、少しずつ「生きてみよう」という気持ちになります。

「生きてみよう」という気持ちになると、今までの悩みがちっぽけに感じるようになって「もう少し頑張ってみよう」という気持ちになります。

そして、いまをほんの少しだけ「頑張れる」と、いまを生きていることが「楽しく」感じられます。

いまを「楽しく」感じられるようになったとき、気づいたらその試練は乗り越えています。

失敗しても、挫折しても、人から嫌わても大丈夫!

その経験が、あなたをあなたらしくしていくのだから。

今までいただいてきた「いのち」、今日いただく「いのち」の分まで、明日を生きてみよう。

ここまで、お読みいただきありがとうございました。

続きの記事はこちら

次回をお楽しみに

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