反抗期の子供と接するときの4つのポイント

みなさん、こんにちは。

心理カウンセリング空の関口剛史です。

我が家には中学3年生と中学1年生になる息子がいます。

最近、2人とも反抗期になってきました。

中3の長男は何かを聞いても「別に」としか答えてくれません。

中1の次男は、ちょっとしたことで「反発」をしてきます。

我が家と同じように、反抗期のお子さんがいるお母さんからは「子供が反抗期で言うことを聞かなくて大変」という声をよく聞きます。

その一方で「うちの子供には反抗期はありません」という声も聞くことがあります。

同じ反抗期の子供なのに、親に「反抗する子」と「反抗しない子」の違いはどこにあるのでしょうか。

それは、親が「その子をどう見ているのか」の違いにあります。

今日は、子供の「反抗期」について書いていきたいと思います。

目次
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反抗期とは

反抗期とは、精神の発達の過程で反抗的な態度を示す時期。

反抗期は「第1次反抗期」と「第2次反抗期」に別けられます。

第1次反抗期

子供の最初の反抗期は、2~4歳の児童期にはじまります。

0~2歳までの乳児期は母親と一緒に過ごしますが、2歳頃から自我が芽生えはじめ、母親と自分は異なる存在であることを認識し、自立をはじめようとします。

この時期は親が何を言っても、ただ反対をしたり、わざと悪いことをしたりして、自分の存在を確かめようとします。

この時期の自我の欠如が、将来的に意志薄弱・自己の弱さと言った形で、思春期に問題になることがあるとも言われています。

第2次反抗期

11歳~13歳の思春期が第2次反抗期になります。

思春期は、性的特徴が現れたり、自己に目を向ける内向的・特徴が見られたりと、児童期から青年期へと自立していく時期。

大人への体の変化や社会的にも大人へと近づいていくことへの不安、将来を見据えた勉強など、心身とも新たな負荷がかかる時期でもあります。

我が家の息子達も、第2次反抗期の最中です。

反抗期の子供と接するときの4つのポイント

第二反抗期の子供の心は揺らぎやすく、難しい時期とも言えます。

その時期の子供に対して、親はどのようにして、我が子と向きあえばいいのでしょうか。

1人ひとり個性がありますので、「これが答え!」というものはありませんが、私自身が日々意識している4つのポイントをご紹介します。

ポイント1.反抗期ではなく自立期だと思う

反抗という言葉の意味は「さからうこと。長上や権威・権力に従わないこと」です。

親が我が子を「反抗期だ」と感じるときは、親の考え・価値観と、子供の考え・価値観が合っていないときです。

幼少期から児童期の子供は、知識も経験も少ないため、親の言うことを素直に聞いてきました。

子供が青年期になれば、知識も経験も増えると同時に、子供自身が自分の考えや価値観をもつようになります。

親の立場から見れば、今まで親の考えを素直に聞いてくれた子が従わなくなるので、反抗しているように感じます。

しかし、実際のところ、その子は反抗しているのではなく、親とは違う考えを持っているだけかも知れません。

親が子供を「反抗期」だと思い込むと、子供が反抗しているように見えますが、子供は「自立期」だと思えれば、親とは違う考えや価値観を子供が持っていることが見えてきます。

ポイント2.子供の考えや意見を聞く

親が子供を反抗期だと思い込むと、子供の発言が「反抗的」に聞こえてしまいます。

そして、反抗的に聞こえるから、親は「親の考え」を「感情や権力」を使って正そうとします。

例えば、中学生の子供がまだ自立できないことを知っておきながら「お母さんの言うことを聞けないのなら、あなた1人で生きていきなさい」と子供に言ってしまいます。

もしかしたら、子供は反抗しているのではなく、子供なりの考えや意見を持っているだけかもしれません。

そのときに、親は権力で子供を正すのではなく、子供の考えや意見をしっかりと聞くことが大事です。

親から見れば、中学生の考え・意見は浅くつっこみどころが満載です。

しかし、それは子供なりに考えた意見ですので、否定をせずにじっくり聞くことがポイントです。

あなただって、自分の考えた意見が頭ごなしに否定されたら反発したくなりますよね。中学生だって同じです。

親の考えや価値観に子供を合わせるのではなく、子供の中に芽生えた、その子の新しい考えや価値観に親が寄り添うように努力をしましょう。

ポイント3.子供の自立をサポートする

もしかしたら、その子が考えた意見は間違えているかもしれません。

そのとき、親は「あなたの意見は間違えてる」と指摘するのではなく、社会的に問題がないことであれば、その子にあえて失敗をさせることも大事です。

子供が失敗したとき「ほら、お母さんの言うとおりにしなかったから」と言ってしまう親がいますが、それは、親の価値観に子供を戻そうとする行為で、子供の自立を阻害してしまいます。

子供が考え自分の意見を持ち、その結果失敗をしたとき、1番落ち込んでいるのはその子自身です。

このとき、親は失敗を受け入れながら、子供が次にどう考えればいいのか?を子供と同じ立ち位置で一緒に考えます。

親としての答えを子供に与えるのではなく、子供が自分自身で答えを見つけられるように親はサポートします。

ポイント4.子供を信じること

児童期までは、親と子供が過ごす時間が長いためわかり合えています。

子供が青年期に入ると、学校や部活、友人との交友関係などの社会的活動が広がり、親にはわからないことが増えてきます。

今までわかり合えていた子供がわからなくなると、親は「大丈夫かな」と不安を感じます。

不安を感じるから、いろいろと子供から聞き出したくなります。

しかし、子供はそういった質問に答えるのが面倒に感じるので「別に・・・」とか「うるさい」という返答になります。

親からみれば、小さくかわいかった子供が自立していく過程は、嬉しくもあり不安でもあります。

この時期に親の心の中で「嬉しさ」よりも「不安」が勝ってしまうと、親は子供の考えや言動に干渉をはじめます。

これは親の不安を解消するための子供への干渉なので、子供から見ればありがた迷惑な話しです。

子供が自立していく過程は親から見れば不安です。

でも、本当は親よりも子供の方がもっともっと不安を感じているはずです。

だから、親がすべきことは、日々の親子関係を円滑にしながら、子供を信じて見守ることです。

もし、子供が不安で押し潰されそうになったとき、はじめて親として手を差し伸べ一緒に考えていけばいいのです。

「反抗期がある子」と「反抗期がない子」の違い

最後に質問です。

「反抗期」という言葉は誰が使う言葉でしょうか?

反抗期の子供が「私は反抗期だから」とは言わないので「反抗期」とは親が使う言葉です。

子供との意見の相違を、親が反抗期と見るかそれとも自立期と見るかが「反抗期がある子」と「反抗期がない子」の違いです。

今までわかり合えていた子供が、わからなくなっていくのは親としては寂しさもありますが、それも子供が自立していくための大切な過程ですので、親はその過程をじっくり見守っていきましょう。

まとめ

ここまで「反抗期」について書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。

我が家の息子達は第2次反抗期です。

私も、ついカッとなって息子を感情的に叱り、私の考えや意見を押しつけてしまうことがあります。

しかし、叱ったあとに反省して、息子の考え意見を聞くように努めています。

わかり合えていたい親子だからこそ、わかり合えないことに不安を感じます。

逆に、それは親離れの時期でもあり、子離れの時期でもあります。

また、わかり合えないことが増える時期だからこそ、親子の信頼関係が築ける時期でもあります。

自立していく子供のことを信じてあたたかく見守りましょう。

きっと、ブログを読んでくれているあなただって、そうやって反抗期を過ごしてきたのだから。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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