みなさん、こんにちは。
心理カウンセリング空の関口です。
前回のブログで『理想を現実化し悩みを解決する7Step』をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
悩みを抱えたとき、悩みを解決する方法を探してしまいますが、悩みは理想と現実のギャップと考えると、理想を現実化すれば、自然と悩みを解決することができます。
過去に私がうつ病を患ったとき「どうしたらうつ状態から抜け出せるのだろうか?」と悩み続け、その悩みを解決する答えを探していました。
しかし、『理想を現実化し悩みを解決する7Step』で「うつ病になった」という悩みを見つめなおしたところ、「うつ病を治したいのではなく、元気になる」ことが、私の本当の理想であることに気がつきました。
今回は前回ご紹介した『理想を現実化し悩みを解決する7Step』の思考法をより具体的にして『私がうつ状態を克服した7Step』として解説をしていきます。
うつ病とは?
『私がうつ病を克服した7Step』の解説の前に、うつ病とは何かを定義しましょう。
うつ病とは
うつ病は、気分障害の一種であり、抑うつ気分、意欲・興味・精神活動の低下、焦燥(しょうそう)、食欲低下、不眠、持続する悲しみ・不安などを特徴とした精神障害である。[世界保健機関 2010, p. 8.より]
Wikipediaより引用
うつ病とは、気分障害(感情障害)の一種です。
私は2009年の3月に「抑うつ」と心療内科で診断されました。
当時の私は、仕事や人間関係のストレスを抱えていました。
そのストレスを無視するように仕事を頑張っていたのですが、徐々に気分が落ち込んでいき、段々と自分の感情をコントロールすることができなくなり、最後は自分の意志で動くことができなくなりました。
私が抑うつ状態のときは、「何もする気が起きず」「夜は眠れず」「食欲もなく」「生きてる実感もなく」ただその場に「いる」だけの感じでした。
私の経験から思う事は、うつ病で気分が落ち込んでいる時、本当に何もする気がおきません。
「何かをしたい」という気持ちが一切湧き起こらない状態でした。
そういう時は焦らずにゆっくり休むことが大事です。
しかし、ある程度ゆっくりと休むと、必ず「うつ病を治したい」という気持ちが涌き起こります。
これからご紹介する方法は「うつ病を治したい」という気持ちが湧き出てきたときに役立つ方法です。
うつ病が治るとは?
心療内科でうつ病(抑うつ状態)と診断されたときから、心療内科通いがはじまりました。
初期の最初の頃は通院するだけで精一杯でしたが、数ヶ月間定期的に通院すると「うつ病を治すために通院している」という目的も見えてきました。
しかし、その頃から「うつ病が治るとはどういうことなのだろうか?」という疑問を私は感じるようになりました。
うつ病とは気分障害の一種です。
抑うつとは、長いあいだ気分が落ち込んだ状態のことです。
よって、私にとって「うつ病が治る」とは、気分が上がり、気持ちが安定することが「うつ病が治る」ことになります。
うつ病が治る = 気分が上がり気持ちが安定すること
「うつ病が治れば、気分が上がり気持ちが安定する」ことを逆に考えると「気分が上がり気持ちが安定すれば、うつ病が治る」とも考えられます。
このとき病気に焦点をあて「どうやって、うつ病を治すか?」と考えると自分にできることがありません。
しかし、心に焦点をあて「気分が上がり、気持ちが安定するためには、どうするか?」と考えると、自分でできそうなことが見えてきます。
これから紹介する「うつを克服した7Step」は心に焦点をあて、少しずつ気分を引き上げ、気持ちを安定させていく思考法です。
うつ状態を克服した7ステップ
悩みとは理想と現実のギャップです。当時の私の悩みは「うつ病が治らない」ことでした。
前回のブログでご紹介した「理想を現実化し悩みを解決する7Step」の思考法で「うつ病が治らない」という悩みを解いていきます。
Step1 いまの悩みをすべて描き出す
最初に心や頭に詰まっている悩みや問題を全て紙に書き出していきます。
【悩み・問題】
・うつ病が治らない
・やる気がでない(気分が上がらない)
・気持ちが落ち込む
・社会復帰ができない
・社会に出る自信がない
・うつの自分が嫌になる
など
わかりやすく表現するために、このブログでは以下の表にまとめていきます。
Step2 悩みと逆の理想を書き出す
悩みとは理想と現実のギャップであるため、悩みがあれば理想もあります。
Step1で書き出された悩みの反対が自分の理想です。
Step2では書き出された悩みや問題を、自分の感情がプラスになるような文章に変えていきます。
Step3 理想を評価する
自然界は陰陽の法則で成り立っています。
空に光があれから大地に影ができるように、心に「理想(光)」があるから、そうでない現実に「悩み(影)」があります。
前回のブログでもご紹介しましたが、悩みを解決するには「理想をあきらめる道」と「理想を現実化する道」があります。
光を消せば影が消えるように、理想をあきらめれば悩みも消えます。
また、理想が現実化すれば、そうでない現実に悩むこともなくなります。
Step3ではStep2で書き出された理想を評価します。
Step2の理想を見ながら、自分で成し遂げることが出来ない理想はあきらめる。
もしくは、自分で成し遂げることが出来る具体的な理想になるまで、理想を再設定していきます。
理想を評価する際に何点か注意点があります。
「うつ病を治す」という理想は自分では成し遂げることができません。
なぜならば、「うつ病が治った」と判断できるのは心療内科の主治医だからです。
「うつ病を治したい」という理想を1段掘り下げて考え、病気を治して「元気になりたい」という本当の理想に書き換えました。
また、うつ病の引きこもりの状態から、いきなり社会復帰することは難しいものです。
大きな理想は大きな不安をうみだします。
ここでは「社会復帰したい」という理想を細分化して「人接することができる」と小さな理想に再設定しました。
私がうつ病のとき、うつ病の自分自身が嫌いでした。
自分で自分のことを嫌うと、自分のいやなところしか見えず自己否定の毎日でした。
しかし、うつ病の自分が嫌いという悩みは「自分のことを好きになりたい」と心の奥底で思っていたからでした。
そのことに気づいてから、私はうつ病を治そうとするよりも、まずはうつ病になった自分を受け入れられる状態を作り出すことを優先しておこないました。
Step4 行動を書き出す
Step3で理想を具体的に書き出したら、その理想と現実のギャップを埋めるために「自分で何ができそうか?」を書き出していきます。
Step4ではブレスト法の発想で、くだらないことでも何でも思いつくまま書き出していきます。
また、Step3の理想を見ながら「そうなるためにはどうする?」と自問していくことで具体的な行動を書き出せると思います。
Step5 小さな行動を起こす
次にStep4で書き出された行動リストの中から「いまの自分で出来そうな行動」を1つ選択し3週間ほど継続しておこないます。
行動を選択するときのポイントは「少し負荷(ストレス)がかかる行動」を選択することです。
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Step5でいきなり負荷(ストレス)が大きい行動を設定すると必ず3日坊主になります。
逆に負荷(ストレス)がない小さな行動を設定すると、気持ちは現実は変わりません。
例えば、うつ病で気持ちが落ち込んでいるときにあえて「笑顔になる」ことは心に負荷がかかります。
気持ちが落ち込んでいるのに笑顔になることはとても違和感があります。しかし、この負荷と違和感が大事な要素なのです。
Step6 フィードバックをする
3週間ほど小さな行動を継続したあと、行動の結果のフィードバックをします。
フィードバックは以下のポイントで行い、自分が感じ得たものを紙に書きます。
・自分はどう感じたか?
・何か得られたものはあるか?
・何か失ったものはあるか?
・周りに変化が起きているか?
Step5で設定した「小さなの行動」が3週間継続できたら、次の行動を設定します。
もし、「小さな行動」が継続できなかったら、更に行動を細分化します。
Step7 理想と行動を再設定する
理想の現実化に向けて、小さな行動を3ヶ月ほど積み上げていくことで、当初の理想が変わることがあります。
例えば「うつ病を治したい」という当初の理想が「笑顔になれることを見つける」とより具体的な理想に変わることがあります。
理想が変わったら、その理想を現実化できるように再度行動をリストアップして、新たな小さな行動を起こしていきます。
まとめ
実は私のうつ病はまだ治っていません。
というのも、心療内科の主治医から「関口さん、あなたのうつ病は治りました」という診断を受けていないからです。
心に焦点をあて「気分が上がり、気持ちが安定するためには、どうするか?」を考え、上記のStep1~Step7まで繰り返しおこなった結果、自然と気分が上がり気持ちが安定したので、心療内科に行く必要はなくなりました。
うつ状態でドーンと心が落ち込んでいるときは、焦らずゆっくりと休むことです。
しかし、必ず「うつを治したい」というタイミングがやってきますので、ぜひ、そのときにStep1~Step7をやってみてください。
きっと、自分が本当に望んでいることを見つけることができると思いますよ。
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