
カウンセリングSORAの関口です。
これまでの自分自身の人生を振り返るとともに、多くの方々から寄せられた人生相談を思い返す中で、私は「人生をより良く生きるためには、人としての生き方を学ぶことが大切だ」と実感しています。
人としての生き方を知ることで、これから歩むべき道が少しずつ見えてくるからです。
そこで、みなさまの人生に少しでも役立つヒントをお届けできればと思い、人としての生き方に学べる書籍を引用しながら、1日1文のブログを綴っています。
しばらくの間は、「イソップ寓話」からの引用をもとに、生き方について一緒に考えていきたいと思います。
今日の言葉
イソップ寓話より引用
65)旅人と熊
二人の友だちが一緒に旅をしていた。熊が現れたので、一人はさっさと木によじ登り、そこに隠れていたが、もう一人は捕まりそうになって、地面に伏して死んだふりをしていた。
熊はこの男に鼻面を近づけて嗅ぎまわっていたが、男は、この動物は死体には触れないと聞いていたので、じっと息を殺していた。
熊が去り、木から下りてきた男が、熊は耳もとで何とささやいたのか、と尋ねるので、男が言うには、「危難に際して側にいてくれない友人とは、今後一緒に旅をするな、だって」 災いが真の友人を試す、ということをこの話は説き明かしている。
【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】
本当の友人とは
子どもの頃、「友達100人できるかな~」という歌がありました。
その影響もあってか、「友達は多ければ多いほど良い」という思いが、心のどこかに残っているように思います。
そのため、SNSでも多くの人とのつながりを大切にしようとしてしまうのかもしれません。
しかし、数ではなく、心から信頼できる少数の存在こそが、本当の友人だと思います。
では、本当の友人とは何か。
一つは、イソップ寓話にも登場するような、困難や試練のときにも変わらずに接してくれる人。
もう一つは、素の自分を受け入れてくれる人です。
私たちは、会社の社員、家族、父親・母親、近所の人、同じマンションの住人など、さまざまな立場で生きています。
そして、それぞれの立場に応じた人間関係があります。
こうした関係の多くは、その立場にあるからこそ成立しているものであり、立場が変われば自然と消えていくことも少なくありません。
たとえば、会社を辞めれば、会社関連の人付き合いは自然と減っていくでしょう。
けれど、自分の立場が変わっても、変わらずに接してくれる人。 いつでも素の自分でいられる人。
そんな存在こそが、本当の友人だと思います。
友達が100人いるよりも、数人の本当の友人がいれば、それで十分。 私はそう感じています。
イソップ寓話集 の「旅人と熊」を読んで、そんなことを感じました。
今日の問いかけ
「素の自分でいられる友人はいますか?」
最近、心から安心して話せたのは誰ですか?
愚痴や悩みを言わずに、なんでもない日常を共有できる相手はいますか?
そんな真の友人に「ありがとう」を伝えてみよう。
コメント