イソップ寓話に学ぶ「力なき正義」の限界

    カウンセリングSORAの関口です。

    これまでの自分自身の人生を振り返るとともに、多くの方々から寄せられた人生相談を思い返す中で、私は「人生をより良く生きるためには、人としての生き方を学ぶことが大切だ」と実感しています。

    人としての生き方を知ることで、これから歩むべき道が少しずつ見えてくるからです。

    そこで、みなさまの人生に少しでも役立つヒントをお届けできればと思い、人としての生き方に学べる書籍を引用しながら、1日1文のブログを綴っています。

    しばらくの間は、「イソップ寓話」からの引用をもとに、生き方について一緒に考えていきたいと思います。

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    今日の言葉

    イソップ寓話より引用

    62)海豚と沙魚(ハゼ)
    海豚と鯨が戦っていた。
    争いは長びき、激しさを増すので、沙魚が現れて両者を仲直りさせようとしたところ、海豚の一頭が遮って言うには、「お前ごときに仲裁されるくらいなら、戦って殺されあう方がましだ」このように人間の中にも、数ならぬ身でありながら、乱に遭うと、一廉の人物だと思いこむ手合がいるものだ。
    【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

    正しいことをしたければ、偉くなれ

    イルカと鯨の争いにハゼには無関係だったはずなのに、なぜハゼはそれを止めようとしたのでしょうか。

    おそらく、それはハゼの正義感からだったと思います。

    イルカと鯨の争いを見かねたハゼが介入し和解を促そうとした行動は間違っていません。

    しかし、ハゼには争いを仲裁する能力や器量が足りなかったから争いを止められなかった。

    イソップ寓話では、能力が無いにもかかわらず優れた人物のように振る舞う人ことを語っています。

    逆に言えば、正しいことをするには己の能力を上げるしかないということにもなります。

    「正しいことをしたければ、偉くなれ」

    これは「踊る大捜査線」というドラマの台詞です。

    自分が正しいと思うことを行う際、自分自身が問われるということを忘れてはならないと思います。

    イソップ寓話集 の「海豚と沙魚」を読んで、そんなことを感じました。

    今日の問いかけ

    「自分の正義感を貫き通すために、自分自身を高めていますか?」

    正しいと思うことを貫くには、それに見合う力が必要です。

    あなたは、自分の正義を実現するために、日々どんな努力をしていますか?

    ただ正しさを語るだけでなく、それを形にできる自分になりましょう。

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