
カウンセリングSORAの関口です。
これまでの自分自身の人生を振り返るとともに、多くの方々から寄せられた人生相談を思い返す中で、私は「人生をより良く生きるためには、人としての生き方を学ぶことが大切だ」と実感しています。
人としての生き方を知ることで、これから歩むべき道が少しずつ見えてくるからです。
そこで、みなさまの人生に少しでも役立つヒントをお届けできればと思い、人としての生き方に学べる書籍を引用しながら、1日1文のブログを綴っています。
しばらくの間は、「イソップ寓話」からの引用をもとに、生き方について一緒に考えていきたいと思います。
今日の言葉
イソップ寓話より引用
30)遭難者とアテナ女神
金持ちのアテナイ人が、他の客と乗り合わせて船の旅をしていた。
無烈な嵐になり、船が転覆したので、他の皆は泳いで助かろうとするのに、アテナイ人はひたすらアテナ女神に呼びかけ、助かった暁には夥しい供物を捧げる、と約束するばかり。
一緒に船から放り出された男が一人、すぐ傍で泳いでいて、アテナイ人に向かって言うには、「女神に祈るのもよいが、自分の手も動かせ」というわけで、我々も神の助けを求めるとともに、自分のことは自分でも考えて、何かしなければならないのだ。
【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】
神様に頼る前に、まず動いてみよう
「困った時の神頼み」という言葉があるように、私たちは試練や問題に直面したとき、「神様、助けて」と心から願うことがあります。
けれども、神様に頼るだけでなく、自ら解決策を見つける努力も欠かせません。 なぜなら、その試練を生み出したのが自分自身であるならば、自分が変わらなければ、問題は本質的に解決しないからです。
困難に向き合うとき、ただ「助けてください」と祈るだけでなく、自分の力で乗り越えようとする姿勢を持つことが大切です。
もし私が神様だったとしたら、ただ助けを求めている人よりも、自ら努力して乗り越えようとしている人を応援したくなるでしょう。
さらに、安易に「助けてください」と言う人をそのまま助けてしまえば、その人は「困ったらまた神様が助けてくれる」と思い込み、やがて神に依存するようになります。その結果、自ら成長する機会を失ってしまうかもしれません。
きっと、本当の神様も、同じように考えているのではないでしょうか。
イソップ寓話集の「遭難者とアテナ女神」を読んで、私はそんなことを感じました。
今日の問いかけ
「神に助けを求めるときはどんなときですか?そのときに自分で出来そうなことはどんなことですか?」
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