不安は「なくす」ものではなく「薄れていく」もの

カウンセリングSORAの関口です。

自分自身の人生を振り返り、また多くの方々からの人生相談を通じて実感するのは、「よりよく生きるためには、人としての生き方を学ぶことがとても大切だ」ということです。

人としての生き方を知ることで、これから進むべき道が少しずつ見えてくるからです。

そこで私は、皆さまの人生に少しでも役立つヒントをお届けできればと思い、人としての生き方を学べる書籍を引用しながら、1日1文のブログを綴っています。

しばらくは『イソップ寓話』を題材に、生き方について考えていきたいと思います。


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今日の言葉

『イソップ寓話』より引用

10)ライオンを見た狐
ライオンを見たことのない狐が、これにばったり出会った。初めて目にしたときは、ほとんど死にそうなくらい驚いたが、次に出くわした時には、怖かったものの初回ほどではなかった。そして三度目に見た時には、寄って話しかけるほど大胆になっていた。
習慣は恐怖をも和らげる、ということをこの話は鮮やかに物語っている。

【引用元:岩波文庫『イソップ寓話集』著:イソップ 訳:中務哲朗】

習慣は恐怖を和らげる

自転車に乗ることや車を運転することに、恐怖や不安を感じたことはありますか?

初めて運転する際、多くの人が恐怖や不安を抱きますが、すでに経験を重ねた人は、そのような感情をあまり持たなくなっています。

このように、「同じ行動」でも経験の有無によって、感じ方は大きく変わります。

人は、未知の変化を本能的に恐れる傾向がありますが、その変化の先を予測できるようになると、不安は自然と和らいでいきます。

恐怖や不安を軽減するには、知識を得ること、そして実際に体験していくことが大切です。

特に、新しいことにチャレンジする場面では、不安や恐れを感じるのは当然のこと。だからこそ、その感情に飲み込まれるのではなく、「勇気をもって一歩を踏み出す」ことが重要なのです。

カウンセリングの現場でも、「不安をなくしたい」というご相談を多くいただきます。

多くの方は、「不安がなくなったら行動できる」と考えがちですが、実際はその逆です。
行動してみることで、結果的に不安が軽くなっていくのです。

これは、初めて自転車に乗ったときの不安と同じようなものかもしれません。

不安や恐怖にとらわれてしまいそうなときこそ、新しい知識を得て、実際に体験してみることが大切です。

そのような「慣れ」の積み重ねが、恐怖を徐々にやわらげてくれることでしょう。

『ライオンを見た狐』の寓話を読んで、私はこのようなことを感じました。

今日の問いかけ

あなたの心には、どんな不安がありますか?
そして、その不安を乗り越えるためには、どんな一歩を踏み出せそうですか?

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