みなさん、こんにちは。
心理カウンセリング空の関口剛史です。
最近、「ズルい⚪︎⚪︎」という言葉をよく目にします。
本来「ずるい」はいい意味の言葉ではないのですが、それをあえて使うのはどうしてなのだろうと考えてました。
今日はそのことについて書いていきます。
ズルいが流行る背景とは
先日、本屋に行ったところ「ズルい仕事術」や「ズルい心理学」など、ズルい○○というタイトルの本を何個か見つけました。
その帰りに電車に乗ったところ、車内広告に「ズルい婚活」というキャッチコピーが目に止まりました。
ふっとなんでこんなに「ずるい」を使うタイトルやキャッチコピー増えたのだろうと感じました。
「ずるい」の言葉の意味を辞書で調べると以下のとおりです。
ずるい
大辞林より引用
- 自分の利益のために,ごまかしてうまく立ち回る性質である
- ふしだらだ。身持ちが悪い
「ずるい」とは、自己利益の為に人を誤魔化して上手く立ち回ることです。
言葉通りの意味で考えると、「ズルい心理学」とは自分の為だけに心を誤魔化す学び、「ズルい婚活」とは、うまく立ち回る結婚活動という意味になります。
でも、きっとタイトルやキャッチコピーを考えた人は、そういう意味で「ズルい」を使っていない。
単純に考えれば「ズルい」の言葉を使った方が多くの人の目に止まり本を買ってもらったりサービスに申し込んでもらえたりすると考えたから。
では、なぜ「ずるい」を使うと多くの人に目に止まるのでしょうか。
ズルいが流行る背景にはなにがあるのでしょうか。
それは、社会に精神的ゆとりがなくなり、多くの人の心に中に「効率的に」「手軽に」「簡単に」成功したいという思いや、情報化社会のなかで、少しでも有利な方法を「ズル賢く」見つけたいという心理などがあり、「自分だけが得をしたい」「自分だけが楽をしたい」という自己中心的な考え方の人が増えたからではないでしょうか。
以前であれば、ずるをしないことが人間としての美徳でしたが、最近はずるをしてでも自分の利益を追求することが良いことにされ、その結果、詐欺が横行するのだと思います。
それに追い打ちをかけるように「ズルい○○」というキャッチコピーをどこでも使うことで、さら悪循環になっていくと思います。
社会が厳しくなるほど、ずるをしたほうが楽にお得に生きられるのかもしれません。
しかし、全員がずるをすれば、やがては奪い合いの社会に発展することでしょう。
言葉は思考をもたらします。
誤った言葉を使えば間違った思考結果になり、それが現実化します。
出版社やキャッチコピーを考える人は言葉のプロだと思います。
そういう人達が言葉の意味を問わずして、「ズルい」という言葉を使い商品化するのが、今の社会の表れなのだと思いました。
まとめ
例えば、流行に合わせて「ズルいカウンセリング」というキャッチコピーを打ち出したらお客さんが増えるのだろうか。
「ズルいカウンセリング」のキャッチコピーに惹かれた方に、カウンセリングで自己利益の為に人を誤魔化して上手く立ち回る方法を教えたとします。
きっと、自己利益優先の動きをすることで、悩みや問題は解決することでしょう。
しかし、その人は自己中心的になっただけで、これから更に大きな悩みや問題に直面して孤立化していってしまうと思います。
社会は共同体です。その共同体の中で「自分らしく」生きるかが大事であり、ズルをしてまで自己を優先させるのは、個人的には間違っていると思います。
なので、流行っているからといって「ズルいカウンセリング」は使えません。
くだらない事をダラダラと書きましたが、自分が感じたことをそのまま書きました。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
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