みなさん、こんにちは。
心理カウンセリング空の関口剛史です。
物事がうまく行かないとき、真面目な人ほどうまくできない自分を否定してしまいます。
しかし、自己否定をすると更に物事は進まなくなり悩みを抱えて悪循環に陥ってしまいます。
悩んだときほど、自己否定をするのではなく、しっかり自己批判をすることが大切です。
今日は「自己否定ではなく、自己批判をしよう」について書きます。
自己否定ではなく、自己批判をしていこう
まずは否定と批判の意味を調べてみましょう。
否定とは
そうでないと打ち消すこと。いつわりであるとすること。「うわさを―する」「献金の事実を―する」提示された命題を偽であるとすること。
また,弁証法においては,否定はあらゆる発展にみられる媒介とされる。
~デジタル大辞泉より引用~
批判とは
物事の可否に検討を加え,評価・判定すること
誤っている点やよくない点を指摘し,あげつらうこと。
人間の知識や思想・行為などについて,その意味内容の成立する基礎を把握することにより,その起源・妥当性・限界などを明らかにすること。
~デジタル大辞泉より引用~
一言で表すと、否定は打ち消すこと、批判は評価・判定・把握することになります。
物事がうまく行かないとき、悩みや問題が多いとき、人生の壁にぶつかってしまったとき、真面目な人ほどうまく行かない原因を自分のせいにして、自己否定をしてしまうものです。
もしかしたら、自己否定をすることで、ダメな自分を正当化して気持ちを楽にしようとする感覚があるかもしれません。
しかし、自己否定をすると思考は収束的に物事を考えるため、今の状況や悩みや問題を乗り越えるような道は見つかりません。
どんなことでも、何かを否定していると、その状況は変えられないものです。
よって、自分否定するぐらいなら、しっかり自己批判をしましょう。
否定と批判のちがいは、うまく行かない物事や悩み・問題に対して、状況を客観的に把握・評価するか否かです。
また、自己否定は正当化することが目的ですが、自己批判は心を成長させていくことが目的です。
物事がうまく行かない理由、なぜそのことで悩んでいるのか、本当はどうしたいのか?など、自己批判しながら自分と対話することで、発散思考となり、新たな道が見つかるものです。
しかし、「自己否定をしてしまう人にいきなり自己批判をしましょう」と伝えたところで難しいことでしょう。
自己批判をする前には自己肯定が必要になるからです。
よく「自己肯定感を高めましょう~」と言いますが、肯定感を高めたところで自己批判ができないと心の成長は伴いません。
多くの人はうまくできたら自分を肯定しようとしますが、自己肯定とは、いい自分だけを肯定するのではなく、いい自分もわるい自分も、上手くいかない出来事も社会も周りの人々も、すべて1回心に受け入れることです。
そのうえで自分批判をすることで、これから改善すべきこと見えてきて、やがて次の道が見えてくるのだと思います。
先の見えないこれからの時代、これまでの常識や価値観では通用しなくなることが増えて、物事が思いどおりにならないことも増えてきます。
そのときに自己否定をして歩みを止めてしまうのではなく、しっかりと今の自分と現実を肯定したうえで、自己批判をして、自分としての答えを見つけてみましょう。
いつの時代も、今の自分に必要な物事は心の中に隠れているものだから。
まとめ
自己肯定感を高める本はよく見かけますが、自己批判を提案するような本はないように感じます。
自己肯定感を高めることも大切ですが、肯定感を高めた後に自己批判ができないと、ある意味自分勝手な人になってしまうように、私は感じます。
自己批判と聞くと、ネガティブなイメージに聞こえてしまうかもしれませんが、批判をすることで、新たなことに気づき、それが心の成長につながっていくものです。
自己否定ではなく、肯定した上で自己批判という対話をしていきましょう。
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