アドバイスは人のため、それとも自分のため?

    カウンセリングSORAの関口です。

    これまでの自分自身の人生を振り返るとともに、多くの方々から寄せられた人生相談を思い返す中で、私は「人生をより良く生きるためには、人としての生き方を学ぶことが大切だ」と実感しています。

    人としての生き方を知ることで、これから歩むべき道が少しずつ見えてくるからです。

    そこで、みなさまの人生に少しでも役立つヒントをお届けできればと思い、人としての生き方に学べる書籍を引用しながら、1日1文のブログを綴っています。

    しばらくの間は、「イソップ寓話」からの引用をもとに、生き方について一緒に考えていきたいと思います。

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    今日の言葉

    イソップ寓話より引用

    17)尻尾のない狐
    狐が罠にかかって尻尾を切り取られた。恥ずかしくて、生きていくのも辛いほどなので、他の狐にも同じようにさせねばならぬと考えた。
    皆を同じ目に遭わせて、自分のぼろ隠しを図ったのだ。
    こうして全員を集めると、こんなものは不細工なだけでなく、余計な重みをくっつけていることにもなると言って、尻尾を切るよう勧めた。
    すると、中の一匹がさえぎって言うには、 「おいおい、そこの奴、もしそれがお前にとって都合の良いことでないのなら、我々に勧めはしなかったろうよ」 善意からではなく自分の都合から隣人に忠告を与える人に、この話は当てはまる。

    【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

    アドバイスは人のため、それとも自分のため?

    アドバイスをする際、それが本当に相手のためなのか、それとも自分の都合によるものなのかによって、その人の人格が見えてきます。

    相手のためを思って善意でアドバイスをする人は、状況や相手の気持ちを丁寧に観察し、その人がより良い方向へ進めるように考えます。

    一方で、自分の立場や評価を守るためにアドバイスをする人は、自分が優れて見えるように、あるいは優位に立つことばかりを意識しています。

    同じような言葉でも、相手のために語られたものか、自分のために発せられたものかで、その響きはまったく異なります。自分本位なアドバイスばかりをしていると、いつしか人は離れていくものです。

    反対に、相手のことを真剣に思いやる人の周りには、自然と人が集まってきます。

    果たして、「尻尾のない狐」はどちらのタイプだったのでしょうか。

    イソップ寓話集の「尻尾のない狐」を読みながら、そんなことを考えさせられました。

    今日の問いかけ

    「誰かにアドバイスをするとき、それは本当に“その人のため”になっていますか? 」

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