心の水平を保つこと

カウンセリングSORAの関口です。

自分自身の人生を振り返ったとき、色々な方から人生相談を振り返ると、人生をより良く生きて行くには、人としての生き方を学ぶことが大切だと実感しています。

人としての生き方を知ることで、これから進むべき道が見えてくるからです。

そこで、人としての生き方の学びになるような本を引用しながら1日1文のブログを書いています。

しばらくは「二宮金次郎 夜話」を引用しながら、生き方について考えていきます。

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今日の言葉

二宮翁夜話より引用

68〕 守成の人道

翁のことばに、創業は難し守成は易しという。もちろん守るほうがやさしいには違いないが、満ちた身代を平穏に維持するのも、やはりむずかしい仕事だ。たとえば器に水を満たして、これを平らに持っておれと命ずるようなもので、器は無心だから傾くことはないが、持つ人の手が疲れるか、空腹になるかして、決して長いこと平らに持っていることはできないのと同じた。さて、この満ちたのを維持するには至誠と推護の道によるのだけれども、心が正しく平らでなければ、これを行う段になって手違いを生じて、せっかくの至誠推議も水泡に帰することがある。大学に、「心忿ちするところ、恐懼するところ、好楽するところ、憂患するところあれば、すなわちその正を得ず。」といっているが、実にそのとおりだ。よく心得るがよい。きれいに研いだ鏡も、中くぼみだと顔がやせて見え、中高ならば顔が太ってみえる。鏡の面が平らでなければ、よく研いだかいもなく、顔がこんなにゆがんで見えるのと同様に、心が平らでなければ、見るものも聞くものも考えることも、みんなゆがむにきまっている。慎まねばならぬことだ。

【引用 二宮翁夜話(上) 福住正兄:原著 佐々井典比古:訳注】

心の水平を保つ

起業は難しいが、それを継続することはさらに難易度が高い。

事業が一度成功した後に何らかの理由で失敗することがあります。

その主な原因は、会社のバランスを保つことができなくなるからです。

起業初期は、事業に必要な資金を捻出することに必死です。

起業時は失うものが何もなく、恐れずに行動することで、事業は起動にのります。

しかし、その後、調子に乗って事業と無関係なことにお金や時間を使い始めると、すぐに資金が流れ出してしまいます。

2代目社長が事業を失敗する原因は、先代が築き上げたものを保てないからです。

心のコップに水を入れる時期なのか、溜まった水を保つ時期なのか様々な局面で、自分の心のバランスをどう保つかを意識することが重要です。

現代社会も物質的には満たされている割には、幸福感を感じられないのは、心のバランスを保てないからだと思います。

心の水平を保つこと、これは当たり前のことのようですが、意外と忘れがちなことですね。

二宮金次郎 夜話「守成の人道」を読んで、そう感じました。

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