立場は一瞬で逆転する ― イソップ寓話から学ぶ謙虚さ

    カウンセリングSORAの関口です。

    これまでの自分自身の人生を振り返るとともに、多くの方々から寄せられた人生相談を思い返す中で、私は「人生をより良く生きるためには、人としての生き方を学ぶことが大切だ」と実感しています。

    人としての生き方を知ることで、これから歩むべき道が少しずつ見えてくるからです。

    そこで、みなさまの人生に少しでも役立つヒントをお届けできればと思い、人としての生き方に学べる書籍を引用しながらブログを綴っています。

    しばらくの間は、「イソップ寓話」からの引用をもとに、生き方について一緒に考えていきたいと思います。

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    今日の言葉

    イソップ寓話より引用

    150)ライオンと鼠の恩返し
    ライオンが寝ていると、鼠が体の上を走った。ライオンが起き上がり、鼠を捕まえ、ひと呑みにしようとしたところ、鼠は命乞いして、助けられたなら恩返しをすると言ったので、笑って逃がしてやった。
    そして、ライオンは程なく鼠のお蔭で命びろいすることになる。
    猟師に捕えられ、ロープで木に縛りつけられた時のこと、鼠が申き声を聞きつけて現れ、ロープを齧り切り、ライオンを解き放って言うには、「あの時あなたは、わたしからお返しを貰うことなどあてにはできぬとばかり、わたしを笑って馬鹿にされたが、今こそ分かって下さいな。鼠にも、恩返しはできるのです」時勢が変われば、いかな有力者でも弱い者の助けが必要になる、ということをこの話は説き明かしている。
    【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

    立場は一瞬で逆転する ― イソップ寓話から学ぶ謙虚さ

    時勢が変われば、どれほどの有力者であっても、弱い者の助けが必要になることがあります。

    ライオンは、強者ゆえの余裕から笑ってネズミを助けました。

    そのとき、まさか自分がネズミに助けられる日が来るとは思いもしなかったでしょう。

    しかし、猟師に捕らえられるという状況や時勢の変化によって、強者であったライオンは一瞬にして弱者となり、結果としてネズミに助けられることになりました。

    もしあのときライオンがネズミを食べていたら、猟師に殺されていたに違いありません。
    まさに因果応報です。

    これは、人間社会にもよくあることです。

    人は立場や環境、権力を手にすると、自分が強くなったと錯覚し、弱い立場の人を威圧したり軽んじたりしてしまうことがあります。

    しかし、その立場や権力は、時勢が変わればあっという間に崩れ去るものです。

    立場を失ったときに周囲へ「助けてほしい」と訴えても、そのとき初めて過去の態度を思い出され、誰からも手を差し伸べてもらえないかもしれません。

    だからこそ、自分が強い立場にあるときこそ、常に謙虚な姿勢で周囲と接することが大切です。

    きっと猟師から解放されたライオンも、その後は周囲への接し方が大きく変わったのではないでしょうか。

    イソップ寓話「ライオンとネズミ」を読んで、私はそんなことを感じました。

    今日の問いかけ

    「あなたが強い立場にいる時、あなたの心は謙虚になれていますか?」

    上司部下・親子・先輩後輩など、私たちの人間社会はそれぞれの立場に属します。

    自分が強い立場に属しているとき、自分が強いと感じて他者を威圧してしまうことがあります。

    しかし、それは立場が強いのであって、あなた自身が強い訳ではありません。

    だからこそ、強い立場の時ほど謙虚な姿勢が大事なのではないでしょうか。

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