
カウンセリングSORAの関口です。
自分自身の人生を振り返ったとき、色々な方からの人生相談を振り返ると、人生をより良く生きて行くには、人としての生き方を学ぶことが大切だと実感しています。
人としての生き方を知ることで、これから進むべき道が見えてくるからです。
そこで、人としての生き方の学びになるような本を引用しながら1日1文のブログを書いています。
しばらくは「イソップ寓話」を引用しながら、生き方について考えていきます。
今日の言葉
イソップ寓話より引用
15)狐と葡萄
腹をすかせた狐君、支柱から垂れ下がる葡萄の房を見て、取ってやろうと思ったが、うまく届かない。立ち去りぎわに、独り言、「まだ熟れてない」このように人間の場合でも、力不足で出来ないのに、時のせいにする人がいるものだ。
【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】
言い訳より、問いかけを
これは、人生でもよくあることです。
イソップ寓話「狐と葡萄」では、高い場所にある葡萄がどうしても取れない狐が、「あの葡萄はまだ熟れていない」と時間のせいにして、自分の能力不足を正当化しようとします。
寓話はそこで終わりますが、きっとこの狐は、その後も葡萄を見るたびに「どうせまだ熟れていない」と言い訳を繰り返すのでしょう。
物事がうまくいかなかったとき、その出来事をどう捉え、どう考えるかによって、その後の世界の見え方は大きく変わってきます。
「どうすれば、あの葡萄に届くだろうか?」と考えれば、周囲に落ちている木に気づくかもしれません。
「協力してくれる人はいないか?」と考えれば、誰かに助けを求めることができるかもしれません。
「他にお腹を満たす方法はあるだろうか?」と問いかければ、別の食べ物を見つけることができるかもしれません。
人間は、言葉とイメージで思考します。
思考を広げるには、自分自身に対して新しいイメージや問いを投げかけることが大切です。
そうすることで、見えなかったものが見えるようになり、新しいアイデアが生まれることもあります。
一方で、「まだ熟れていない」と時間のせいにしたり、「高い所にある葡萄が悪い」と他人のせいにしたりすれば、その瞬間は気持ちが楽になるかもしれません。
しかし、その世界観の中では、狐はいつまでも狭い視野のままです。
葡萄を見るたびに「まだ熟れていない」と、自分を納得させる言い訳を続けなければならないのです。
問題の原因は、本当に高いところに実る葡萄にあるのでしょうか?
それとも、自分を守るために正当化し、何かのせいにして逃げてしまうことにあるのでしょうか?
言い訳をしたくなるときほど、自分自身に問いかけてみましょう。
イソップ寓話「狐と葡萄」を読んで、そんなことを感じました。
今日の問いかけ
「あなたは、言い訳を言いたいとき、自分にどんな問いを問いかけていますか?」
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