北風と太陽から学べるもう一つの教訓

    カウンセリングSORAの関口です。

    これまでの自分自身の人生を振り返るとともに、多くの方々から寄せられた人生相談を思い返す中で、私は「人生をより良く生きるためには、人としての生き方を学ぶことが大切だ」と実感しています。

    人としての生き方を知ることで、これから歩むべき道が少しずつ見えてくるからです。

    そこで、みなさまの人生に少しでも役立つヒントをお届けできればと思い、人としての生き方に学べる書籍を引用しながら、1日1文のブログを綴っています。

    しばらくの間は、「イソップ寓話」からの引用をもとに、生き方について一緒に考えていきたいと思います。

    目次
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    今日の言葉

    イソップ寓話より引用

    46)北風と太陽
    北風と太陽がどちらが強いかで言い争いをした。
    道行く人の服を脱がせた方を勝ちにすることにして、北風から始めた。強く吹きつけたところ、男がしっかりと着物を押さえるので、北風は一層勢いを強めた。
    男はしかし、寒さに参れば参るほど重ねて服を着こむばかりで、北風もついに疲れ果て、太陽に番を譲った。
    太陽は、はじめ穏やかに照りつけたが、男が余分の着物を脱ぐのを見ながら、だんだん熱を強めていくと、男はついに暑さに耐えかねて、傍に川の流れるのを幸い、素の裸になるや、水浴びをしにとんで行った。
    説得が強制よりも有効なことが多い、とこの話は説き明かしている
    【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

    北風と太陽から学べるもう一つの教訓

    イソップ寓話の中でも、特に有名なものの一つに「北風と太陽」の話があります。

    この物語は、人を動かす際に北風のように強制するのではなく、太陽のように内からやる気を引き出すことの大切さを教えています。

    実際、相手を強制して動かすよりも、その人自身のやる気を引き出して行動を促したほうが、物事はずっとスムーズに進むでしょう。

    このため、カウンセリングやコーチングのセミナーなどでは、モチベーションを引き出す例題として、この話がよく用いられています。

    しかし改めてこの物語を読み返してみると、北風も太陽も、どちらも自己中心的であることに気づかされます。

    そもそも、北風と太陽は「自分たちの力がどちらの方が上か」を誇示するために言い争いを始めました。

    そして、たまたま通りかかった男の服を脱がせることで勝負を決める、という自己中心的なルールを勝手に作ったのです。

    男の立場からすれば、これは非常に迷惑な話です。 彼は、北風と太陽の争いに巻き込まれた、いわば被害者だったのです。

    最近の世の中を見ていると、北風と太陽のように、自分の力を誇示するために他人を巻き込む人が増えているように感じます。

    「自己の能力を誇示するために他人を利用してはならない。」

    これも、「北風と太陽」から学べる、もう一つの大切な教訓ではないでしょうか。

    イソップ寓話集の「北風と太陽」を読んで、私はそんなことを感じました。

    今日の問いかけ

    「自己の能力を示すために他者を使っていませんか?」

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