自然災害に対して人間ができることは備えることだけ

    カウンセリングSORAの関口です。

    自分自身の人生を振り返ったとき、色々な方から人生相談を振り返ると、人生をより良く生きて行くには、人としての生き方を学ぶことが大切だと実感しています。

    人としての生き方を知ることで、これから進むべき道が見えてくるからです。

    そこで、人としての生き方の学びになるような本を引用しながら1日1文のブログを書いています。

    しばらくは「二宮金次郎 夜話」を引用しながら、生き方について考えていきます。

    目次
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    今日の言葉

    二宮翁夜話より引用

    54)落葉と人道

    翁のことばに、天道は自然のものだ。人道は天道にしたがうとはいいながら、一方また人 為のものだ。だから人道を尽してあとは天道にまかせるべきで、人道をいいかげんにしておいて天道を恨んではならない。たとえば庭さきの落葉は天道であって、無心に日々夜々に落ち積る。これを掃かないのは人道ではない。ところが掃いても掃いても落ちてくるが、これに心を煩わしたり、気をいらいらさせて、ひと葉落ちればほうきをとって立ったりするのは、ちりあくたのために使われるようなもので、愚かなことだ。木の葉の落ちるのは天道だ。人道をもって、毎朝一度は掃くがよい。あとまた落ちてきても捨てておいて、無心の落葉に使役されぬがよい。しかしまた、人道をゆるがせにして、積りほうだいにしてはならない。これが人道なのだ。同様に、ばかでも悪人でも、よく教えるがよい。教えて言うことをきかなくても、いらいらすることはない。聞かぬからとて捨てることなく、幾度も幾度も教えるがよい。教えて用いられなくても、おこってはいけない。聞かぬからといって捨てるのは不仁というものだし、用いぬからといっておこるのは不智というものだ。不仁・不智は徳を積もうとする者の恐れるところだ。だから仁と智と二つを心がけて、わが徳を全うするがよい。

    【引用 二宮翁夜話(上) 福住正兄:原著 佐々井典比古:訳注】

    自然災害に対して人間ができることは備えることだけ

    2024年1月1日に能登地方で大地震が発生しました。

    インターネット上では、今後も大規模な地震が起こる可能性が指摘されています。

    確かに、地震の発生を予測できれば、その場所を避けるなどの対策が可能かもしれません。

    しかし、現実には地震の発生時期と場所を正確に予測することは誰にもできません。

    地震は天道です。

    自然の営みは天のみが知るものです。

    予測できないことを恐れて過ごしても、今この瞬間を無駄にするだけです。

    二宮金次郎は、「落ち葉が落ちることを悩むな、1日1回掃けばいいだけだ」と説いています。

    つまり、落ち葉という天道に対して、人道として1日1回掃除をすれば十分であり、それ以上悩む必要はないということです。

    地震も落ち葉と同じ原理です。

    予測できない地震に不安を抱くのではなく、地震の発生を受け入れ、適切な備えを整えることで十分なのです。

    自然現象である地震に怯えるのではなく、その可能性を受け入れ、しっかりと備えること—それこそが人道です。

    古今変わらず、天道に対して人間ができることは、小さな人道を積み重ねていくことだけなのですから。

    二宮金次郎 夜話「落葉と人道」を読んで、そう感じました。

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